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『ゲッチョ先生と行く沖縄自然探検』を読んで

盛口満著 岩波ジュニア新書 2021年出版

 ゲッチョの本。買ってしまった。

 私は中学校の頃、ゲッチョに教わったことがある。大学生になり、ゲッチョが本をいろいろ出版していることを知って、挿絵を見ながら、黒板に描いてた絵もうまかったしなあーと懐かしい気持ちになった。

 この本読んでたら、中学の頃にゲッチョの授業で森の中を散策したり、タヌキのうんこ見に行ったり、たくさんワクワクしたことを思い出した。そして、その様子がとてもよく本に書けていて、誰もがゲッチョの授業を体験することができる、そんな本だと思った。

 この本の構成は、高校生の兄弟が主人公で沖縄に住むおじさん(ゲッチョと思われる)が沖縄の島々の案内をする、という形式で、結構一般的な感じなんだけど、ゲッチョ知ってると、この登場人物のおじさんとゲッチョの感じが似てて、すごくいいな、と思った。

 生物やってる人っていろんな守備範囲があるとおもうだけど、ゲッチョは中学の先生ならではでその範囲が広く、興味のあること、まだ知らないこと、とかの線引き、幅の拡げ方がいいな、と思った。はじめは魚のことが書かれているんだけど、どんぐりとか漂流物のこととかも取り上げられてて、植物、生き物が本当に好きなんだな、その情熱にあこがれる。中高の先生だとこういう感じになれるんだな、と思う。大学行くと専門的になっちゃうし、専門家気どりもやだし。ゲッチョの好きなこと、好きなだけ、もりもり知りたいと思って知識吸収していくのって、いいな、と思った。

 とにかく中学の頃から、ゲッチョ見てて、本当に生物好きなんだな、って伝わってきたし、その自分が好きなことを楽しそうに教えているのが、なによりも、生徒の人気を買っていた。そういう大人になりたいと思った。

 ほんと、中学の頃思い出して、懐かしくて泣きそうになったよ、ゲッチョ。これからも陰ながら、ゲッチョの応援してます。


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