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ウルトラマンTVシリーズを観た

「ウルトラマン」のTVシリーズを観たので、整理も兼ねて感想を書きます。

アクションが楽しい

終始、ウルトラマンの戦闘シーンが楽しかったですね。この10年くらいでスーパーヒーロー戦隊や仮面ライダーはいくつか見てきたつもりでしたが、そのどれとも違う印象でした(ゴレンジャーや初代の仮面ライダーを観たら、また別の感想を持つかもしれません)。

何より、己の身一つで怪獣と対峙するウルトラマンが清々しく格好良いのですね。ウルトラマンの基本プロレスにもみえる戦闘スタイルは毎回楽しかったのですが、特にゴモラ戦は圧巻でした。

科特隊やウルトラマンが怪獣と戦う。そして勝つ。
このシンプルな構図が、観ていて改めて楽しいと思いました。

地球は誰が守るのか?

光の国から ぼくらのために来たぞ われらの ウルトラマン

「ウルトラマンの歌」

日本をはじめ世界で何か問題が起きる。すると、科学特捜隊がすぐさま出動する。どうやら原因は怪獣が引き起こしているらしい。これに科特隊が応戦するも苦戦する。そして、ウルトラマンが登場し怪獣を撃退する。

お決まりのパターンでストーリーが進むうち、やがてウルトラマンの存在は世間にも知られ、ピンチに登場すると科特隊も歓喜の声を上げる。
「ウルトラマンがきたからもう大丈夫だ」、「ウルトラマンがやってくれたぞ」と。

そんな中で、印象的だったエピソードが第37話「小さな英雄」でした。
ピグモンからの警告で、ジェロニモンが60体の怪獣を引き連れて地球に総攻撃を仕掛ける。
その先兵として現れたドラコと対峙した、イデ隊員とハヤタ隊員のやり取りにグッときました。

イデ「ウルトラマンが今に来るさ…」
ハヤタ「バカを言え!棚から牡丹餅式で勝利が得られるか!?ウルトラマンは、我々が力いっぱい戦った時だけ力を貸してくれるんだ!!」

ウルトラマン第37話「小さな英雄」

ここまでのストーリーでイデ隊員の人間味が存分に描かれていたからこそ、現実を見て弱音を吐いてしまうこの台詞には一層刺さるものがありました。それもイデ隊員個人だけでなく、どんな時にも地球の平和を任務とする科特隊というチームが描かれていたからこそ、重みのある台詞に感じられました。

一方で、イデ隊員の弱気な姿がくっきりと描かれたことで、ハヤタ隊員の言葉も真に迫るものがありました。
ウルトラマンは毎回当たり前のように現れるけれど、それは科特隊をはじめとする人類が死力を尽くしてこそなのだと。ハヤタ隊員も、任務の初めからウルトラマンに変身するそぶりはほとんど見せませんでした。

また、この言葉はハヤタ隊員の平和に懸ける想いであったには違いないのでしょうが、ウルトラマン自身の願いでもあったように感じられました。

最終話「さらばウルトラマン」で、ウルトラマンとハヤタ隊員が分離され、ウルトラマンは赤い球となって光の国へと帰っていきました。
そこで意識を取り戻したハヤタ隊員には、竜が森以降の記憶がないようでした。
そうなると、これまでのハヤタ隊員はウルトラマンそのものだったのでしょうか。そう言われると、必ずしもそうではないような気もします。
ウルトラマンはゾフィーとの会話で、ハヤタは犠牲にできない素晴らしい人間と評していました。ハヤタと融合している間に、ハヤタにとっては無意識であるにしろ、ウルトラマンに対して少なくない影響を与えていたのではないかと思います。
その結果として、第37話でイデ隊員に対してあのような言葉が漏れたのではないでしょうか。

終わりに

「シン・ウルトラマン」で描かれていたものの源泉を少なからず感じることができ、「ウルトラマン」を観て良かったなと思いました。
現在も新作が作られているだけあって、その魅力の欠片くらいは感じられたと思っていますし、まだまだその先を知りたいとも思っています。

7月に出るという、フィギュアーツも欲しいなあ。

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