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自閉症の理解

自閉症そのものである場合や、自閉症によく似たものである場合もある。自閉症スペクトラムとは、このように広い範囲で現れる自閉症(のようなもの)の状態を連続体として捉えようという考えに基づいたものである。なので、自閉症スペクトラムは別名広汎性発達障害ということもある。
イメージとしては
【自閉症スペクトラム】という集合の中に【高機能自閉症】【アスペルガー症候群】などの部分集合がある
といったものである。

それでは、その部分集合である2つの自閉症について簡潔にまとめていく。

○高機能自閉症
 3歳くらいまでに現れ①他人との社会関係の形成の困難さ、②言葉の発達の遅れ、③興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。
「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」より
 ちなみに、医師から高機能自閉症と診断されるのは「自閉症の診断基準に合致し、WISCで全IQ85以上」というのが一般的であると考えられる。

○アスペルガー症候群
 アスペルガー症候群とは、知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。
「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」より

医学的には、上記2つは分類されているが、教育としてみた場合には、教育的な支援を進めるのに両者に大きな違いはない。

参考文献「高機能自閉症・アスペルガー症候群及びその周辺の子どもたち」 尾崎洋一郎他 (株)同成社

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