見出し画像

【1番】なりたがる心理

最近、ファッションブランドの販売をお手伝いさせてもらい転々とした。
「職場の人間関係は運」とはよくいうけれど、ブランドAとBが対極でいい例だったので紹介したい。その店の長で決まる雰囲気。めちゃくちゃ違ったのだ....。

【ブランドA】
ゆるふわの代名詞みたいなブランドAの販売は
最悪だった。インカムで指摘を飛ばしあい、休憩スペースの壁には「褒め方」「予算オーバーの時の交渉術」がびっしり。「こんなことマニュアルで言われたら嫌だなぁ」と思う言葉がずらずらと。。人間関係は「欠点を他人に注意する人が仕事ができる」ピラミッド社会で、指摘されるのを恐れて、みな最下位にならないように振るまう。最下位以外は1番になりたがる女子がごっそり。さらに、店長が1番になりたい人で、私も数日で「1番になる」思想に染まってきていることに(ひぇっ)となり「ここで働きたくないデス」と伝えた。

昔働いていたブラックカンパニーと似てて、入ってまっさきに安心も信頼もなにもない、と感じた。
そのとき、「あぁ自信がない人がその場で1番になりたがるんだな」と気がついた。

【ブランドB】
一方の奇抜なブランドB。
ゆるゆる販売。店長は感謝を伝えてくれて優しくて、自由に的確に支持を飛ばしてくれる。(こっちの方が売れる売れる)
コミュニケーションは指摘ではなく、ユーモアある雑談。尊敬できる大人と出会えた。

【以前の私】
以前の私はブランドAと同じ環境。億単位の売上を維持し、営業成績1位。沢山馬鹿にされて、悔しくて、手に入れたチャンスを広げたくて、死に物狂いで働いた。

【伝えたいこと】
だから思った。

「負けず嫌い」「その場で1番になりたい」
就活ではとても有利に進む。
昇進にもいい言葉。
でも、1番になった先に何があるのか?

確かに、この言葉を出世の手段として
同期の中で1番+上司におもねって
裁量の幅を増やせる人はいる。

だけど、これを信仰としてひたすら行ってしまうと「1番」になった時、望むように認めてくれる人はいない。

戦うことが純粋に好きならいい。
でも、居場所を得るために1番になろうと人と戦った先に欲しかった言葉は待っているのか?

ゲームを楽しみたいのか、心地の良い居場所が欲しいのか。それに気づいてようやく、選択肢の幅が広がっていく。

「1番になりたい」のは
「自信がないから」「自分の意見をもっと聞いて欲しいから」「居場所が欲しいから」
そんな理由だったりする

でも、そのための手段が「1番になる」ことならあなたはボロボロの雑巾のように捨て去られるかもしれない。

【蛇足】
初めてのいわゆる量産型ファッションブランドで
実際販売してみると新しい発見
「量産型女子 = 体育会系」

細かいルール(色、形、スタイル) 全てをクリアしてようやく量産型ファッションになれる。
細かい戒律が量産を作るのかもしれない。
気軽に「量産型」なんておこがましかったぜ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?