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絵描きがそろばん持ってきた

昨日は私、絵描き、怒りんぼの妖精(以下、妖精)と三人で出かけた。

am6:00 先生と長男は、友人とテニスをするため歌いながら家を出た。
彼らは歳こそ30離れているが生まれながらの親友のようで、とにかくテンションが同じで我々はついていけない時がある。
絵描き、妖精、私で過ごす朝は静かで平和だった。
日頃、先生がいかに活発に活動されて家を破壊・・・もとい盛り上げてくれているかを、しみじみと実感した。


でもゆっくりはしてられない。
我々も出かけなければならない。
目的は二つ。
ひとつは、私の仕事の打ち合わせ。
もう一つは、打合せの帰りに江ノ島水族館によること。
二つ目の目的は前日に二人にアンケートをとり、決定した。
海岸遊びや北鎌倉散策、ふくろうの森など魅力的なプランを提案したけど水族館に勝てなかった。
そんなわけで出かける準備をした。
絵描きと妖精には、打合せのときに遊べるものを持っていくよう伝えた。

am7:30いざ出発。

家を出るという行為がこんなにもスムーズにすすむなんて・・・
15分後、

最寄り駅に到着。道を歩くことがこんなに楽だなんて・・・
些細なことで日頃の先生の妨害の大きさ・・・エネルギーの高さをしみじみ実感する。

am8:00電車に乗る。
絵描きがおもむろにそろばんを出す。
私、心の中で!と?を連打する。
なぜそろばん・・!?!?

絵描きはお出かけの時たいてい読むものか、描くものを持ってくる。
時間があれば何かしら読んだり、描いたりしている。
そろばんは数年前「使えたら便利じゃん」と安易な気持ちで私が自分用に購入しホコリをかぶっていたものだ。
以前、絵描きはそれを見つけて付属の問題集を勝手にやっていたが10の位で躓いたと見えて、再びホコリをかぶっていた。
そんなそろばんを引っ張り出してきていた。
問題集も一緒に。
わけが分からないが、少し考えて私はある仮説にたどり着いてしまう。
「打合せ先の人の前でそろばんやって、ほめられたいんじゃ・・・」

その後、仮説は結果に変わってしまう。

打合せ時、妖精はお絵描きセットを、絵描きはそろばんセットをそれぞれのリュックから取り出す。
妖精は絵を描き始め、絵描きはそろばんを打ち始める。
案の定、打合せの方が絵描きのそろばんをみて「あら!そろばんやっているの~!」と驚きほめて下さった。
絵描きのまんざらでもない顔。
青ざめる私。
うわの空で打合せ(こら!)
am11:00気を引き締めて打合せ終了。

絵描きはそそくさとそろばんをしまい、「水族館だよね!」と嬉しそう。
考えてみれば三人での遠出は初めて(だと思う)。
開放的な気分になり三人で走って水族館に向かう
ために乗る電車に乗るためのバス停に向かった。

水族館では絵描きも妖精も「わ~!みてみて!」と終始興奮して見て回った。
二人が特に気に入ったのは、
いつも食べてるシラス。
先生に瓜二つのカワウソ。
図鑑でよく見ていたハダカカメガイ。
だそうだ。
妖精は終始ご機嫌で「たのしいね~たのしいね~」とうっとり顔。
これでは怒りんぼうの妖精ではなくただの妖精だ。
日頃、怒りんぼうなのは先生のせいなんじゃ・・と、ここでもいやな仮説が浮上したが、そこは共存のためスルーするしかない。
絵描きは深海に興味があるようで潜水艦ゾーンの滞在時間が一番長かった。
楽しいときはあっという間に過ぎ、帰路につく。

我々より先に帰っているはずの先生と長男は、帰りのバスを乗り間違えて近所の公園へ行ってしまい、仕方なく遊んで帰る、とのこと。
あほじゃ・・・

なく、彼らの本能がそうさせたのであり、乗り間違えも必然だったのだろう。
pm8:00みんな疲れ果てて就寝。

おつかれさま。

寝ぼけまなこで考えた。
絵描きはどうしてそろばんを持ってきたんだろう。
なんでそろばんをやっていたら褒められると思ったんだろう。
どうして褒められたかったんだろう。

我が家では意図的に「褒め」ていない。
褒めることの恩恵もあるけど、弊害もあるんじゃないかと感じて、
褒める代わりに、驚く、おもしろがる。ようにしている。(実験中)

子どもの言ったことを、そのまま繰り返す。ようにしている。(実験中)

子どもとの関わりで悩み、本を読んだり育児講座なんかも受けて、今たどり着いているのが、
・子どものありのままを受け止める
・褒めない・叱らない
・課題の分離・・・etc.

「褒める」は突き詰めると「評価」になる。
他者からの評価を求めるよりも、自分の好きなこと、楽しいこと、夢中になれること
を見つけて欲しい。自分の心の声に集中して欲しい。

といっても反射的に「すごいね!」「うまいね!」とか言ってるけど。
とくに昨日は二人に対して「かわいいねぇかわいいねぇ」と近所の90歳のおばあちゃんのように猫かわいがりしていた。

先生にエネルギーを取られなかったせいか、子をかわいいと思って、さらに口にだす余裕があった。
ムズカシイこと考えないで可愛がるってことも大事だよなぁ、単純に心地いいし。
それにしても、絵描きが評価を求めていたとしたら、今の学校での影響も少なからずあるのかなぁ。
それとも私の何かが足りていないのかなぁ。
なんてことを考えていたらいつの間にか入眠・・

am5:30昨日体力を使い果たしたはずなのに一晩ですっかり回復された先生にたたき起こされ、リビングに行くといつも通り、絵描きが絵を描いていた。
そろばん(私の!)は行方不明だ。


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