見出し画像

一緒にはたらくひと


どんなに仕事の内容が楽しくても、好きでも、一緒に働く人との関係が良くないとうまくいかない、満たされない、モヤモヤする。

そんなことあったりしません?

周りと話していても、一緒に働く人って本当に大事だし、業務に左右されるなぁと感じます。

私は会社の中や外でも一緒に働く人との関係性を気にしますが、さかのぼると大学のアルバイト時代のことを思い出します。

私は高校生の時はみっちり部活をしていたのでアルバイトができなかったので、初めてバイトをしたのが大学一年のときでした。

大学と家の中間地点のデパートにある某レストランで始めました。

店長や学生の先輩方は本当に優しくて素敵な方だったのですが、苦手な人も複数人いて、結構悩みました。

まずは主婦の方々。

何人か40代前後の主婦の方がいたのですが、新入りへの当たりが強く、私も初めてのバイトでなかなか接し方も慣れておらずということもあり、ずっと見えない分厚い壁がありました。

なんというのでしょう。暗黙の怖サインというのか、いやがらせまではいかないですが、目つきやため息、話し方などの態度が本当に怖かったです。

長年働く先輩と主婦の方々は仲良く接していたのですごく羨ましかったです。

ちなみに、私の後に入ってきた学生に対しても同じような態度をとられていてそれも見ていて本当に怖かったです。

今思えばもっと自分から話しかけたりとかすれば良かったのかなど考えますが、あの時の自分にはできなかったと諦める気持ちもあります笑

失敗して怒らせないように、嫌われないようにとその主婦らがいる時はいつもビクビクしながらバイトに向かっていました。

仕事の内容は楽しかったです。先輩とは仲良くさせてもらい、プライベートでも先輩方と旅行に行ったり。

主婦さんとの壁は時間の問題だったのかもしれませんが、一人でも苦手な人がいると仕事へのモチベーションがこんなにも下がるんだと感じた経験でした。

もう一つはベテラン陣の方々。

店長が病気にかかってしまい、1ヶ月ほど代理で他店の店長がヘルプで来てくれることがありました。

私はホールの他にデザートを作るクッカーを任されていたのですが、デザートを出すタイミングが一度に重なり慌ただしく作っていたところ、ホールを見ていた代理の店長から私だけに聞こえる声で荒い口調で心ないことを言われ続け、なんとか乗り切りましたが、泣きながら帰りました。

これも今思えば手伝ってよと思うのですが、当時の私にはそんな強い心はなかったです笑

その代理の店長の普段の様子を見ていると、普段から冷たい感じだったので、悪気はあまりなく発言してるんだろうなと思いました。

が、いくら悪気がないと言っても発言する内容や口調次第で人の心は簡単に傷つきます。

無事店長が戻ってきて安心しましたが、代理の店長とは二度と仕事したくないなと強く思いました。

最後は店長ではないですが、長年働くベテランの方。

この方とはわりと仲良く冗談を言い合ったりな関係でいたので苦手意識を持つことはなかったのですが、

ある日、声が発せないお客さんが一人で来店されました。私が接客を担当していたのですが、時間はランチピークで激混みの最中。

ただ、お客さんは声を出すことができないので、筆談で丁寧にメニューを伺ったり、コミュニケーションをとったり、できるだけいろいろ気にかけようとそのお客さんとのやりとりに時間を使っていました。

そんな時ベテランの方から指摘を受けたので、訳を話すと、「そんなのどうでもいいから早く回してくれない?」と真顔で言われてしまいました。

素直にびっくりしたのとショックでした。

とはいえ、そのお客さんは声が出さないなりに身振り手振りを使ってどうにかいろいろ伝えようとしてくれていたので、私はそのままの対応を続けました。

もちろん、お店のため、他のお客さんのためにもスピードは優先したいところなのは承知でしたが、そのお客さんが最後お会計をした時、微笑みながら自分のお腹をポンポンとたたき、感情を表現してくれました。

「お腹いっぱいだよ〜ごちそうさま!」という表現がジェスチャーだけでとても伝わり、すごく嬉しくなったのを覚えています。

もちろん自分の接客だけではないですが、コミュニケーションが難しいながらも満足して帰ってもらえたことが本当に嬉しかったです。

ただ、そのベテランの方と分かり合えなかったことが残念でした。

そこで働きながらも、距離的な問題で家の近くでバイトができるところを探していて、ちょうど新しくオープンする某チェーンカフェを見つけたのでそこでバイトをすることにしました。

そこでは全くちがう環境が待っていました。

オープニングスタッフとしてだったので、全員が0からのスタートで年齢以外では上下関係があまりなかったからかもしれませんが。

まず一つ目のバイトで主婦の方への苦手意識を持っていたので、かなり不安ではありましたが、どの主婦の方も本当に気さくで思いやりがある方で関わりやすく、とても安心しました。

注意してくれる時も愛を感じました。なんというか、お姉さんというかお母さんというか。

時には笑い合うことも。

このカフェでは従業員同士が褒め合う機会を与えてくれていたので、お互いにどういうところが良いなどというのを伝え合うこともありました。

私は特に苦手意識を持っていた主婦の方から、こんなところ尊敬してるなど言われた時、とっても嬉しかったです。嬉しいと同時に安堵感もありました。

気持ちよく仕事ができるきっかけになりました。

他の世代の方も本当に優しくて思いやりのある方ばかりだったので、とても恵まれた環境に来れたなと実感しました。

集まった人が素敵な方ばかりだったのはもちろんですが、このカフェが従業員を大事にする文化を醸成しているところだったので、気持ちよく働ける方が多い気がしました。

頭ごなしに叱る方もいないし、むしろ注意してくれた後はちゃんとフォローをしてくれたり、

業務で失敗して落ち込んでいた時はその私の姿を見兼ねた年上の方がお店で売ってるクッキーを買って袋に励ましの言葉を添えて、「頑張ってるところ見てるよ」と元気づけてくれたり。

もう、さらに泣けちゃう。笑

自分のことだけではなく、周りを気にかけて行動されてる方が多くて本当に尊敬する人ばかりの環境でした。

そして一つ目のバイト先であった多様なお客さんへの対応。

このカフェ自体が、困ってるお客さんがいたら目先の業務よりお客さんを優先する方針だったので、足の悪いお客さん、赤ちゃん連れのお客さんなどには手厚い接客が心がけられてました。

もちろん、もしこのカフェで声が発せないお客さんが来店されたら、誰もが目先の業務のよりそちらのお客さんの対応を優先していたと思います。

ある時、同じカフェの他店をお客として利用していた時、隣にかなりお年寄りで杖をついたおばあちゃんが来店されました。

お店は絶えず混んでいる店舗でしたが、そこの従業員がおばあちゃんの席まで行って注文を受け、あたたかなコミュニケーションをとっているのを見て、きっとこのお店もこのカフェどの店舗でも人への思いやりを持って働く人がたくさんいるんだなと感じたことを覚えています。

当たり前なのかもしれませんが、そのような対応をしていることを温かく見守ってくれる環境は素晴らしいと思います。

少なくとも私が以前体験した時は、そのようなことが当たり前ではなかったので。

お客さんにはもちろん、従業員同士でも思いやりを持ち、互いを高め合える環境は簡単につくれるものではないのかもしれません。

ただ、私はその後大学卒業まで丸3年働かせてもらいましたが、社会人になってもこの文化や環境を大事にしていきたいと思って卒業しました。

今は社会人6年目になり、後輩もできたりもちろん上司や同僚はいますが、仕事内容以外でのコミュニケーションや発言の仕方、態度の表し方には相手にどう思われるかをできるだけ考えてするように意識しています。

人としての優しさと仕事への厳しさのバランスを取るのはとても難しいとよく感じますが、日々訓練をしながら、みんなが気持ちよく働ける環境をつくっていきたいなと思っています。

人間なのでいろんな感情を持ちながら仕事をするとなかなかうまく自分をコントロールすることもできないこともありますが。

少しの心がけ、意識で周りの環境が良い方向に変わっていくとを信じ、明日からも行動していきたいと思います。

おわり


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?