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2022年振り返り

2022年もあと少し。
皆さまにとってどのような1年でしたでしょうか。

私はちょうど1年前の12月30日に退院をしてから1年が経ちました。
この1年間は文字通り治療と仕事の年でした。

仕事と治療をしていくなかで今後の働き方や自分自身のあり方などを考えていく機会が増え、同じタイミングで経営している会社の方も今後の会社の向かう先やどんな姿になっていくのかを問われることが多くなりました。

そういった意味では「何がしたいのか」「今後どうしていきたいのか」を常に考え続ける1年だったと感じています。
こちらについては、考えた結果答えを出すというよりは日々の仕事や生活をしながら少しずつ見えてきたりしっくりきて感じたことが多くありました。

治療と仕事とは即ち自分自身のことや会社のことを見つめ直すということでした。
この1年私が素直に感じたことを書きながら振り返っていきたいと思います。

治療と仕事について

治療の方はありがたいことに順調で、今年初めの頃は2週間に1回だった通院も現在は1ヶ月に1回になりました。
まだ寛解には遠いかもしれませんが、問題なく減薬できていることや検査の結果を見ても安定していると言って良いのかなと思います。

ただ「何がきっかけで再燃するかわからない」と医師からも減薬の度に言われていることもあり、原因が分からない病気でもあるため常に再燃したらどうしようといった不安を抱えている状態でもあります。

この不安は日常生活や仕事をする上で障壁となることが多くありました。
何かしようとしてもブレーキが掛かってしまうことがあるのです。

例えば、退院してしばらく経った頃に筋力をつけたくてウォーキングがてら近くのお店まで買い物に行ったことがありました。
途中、少し頑張っていつもより距離を歩けて嬉しかったのですが、お店の中で買い物をしている時に猛烈な疲れが。
結局、帰りは歩くことができずに家族に迎えの車を呼んでしまいました。

その後は順調に歩く距離を延ばしていけるようになりましたが、何かをする時に「これをやったら体力的に厳しいのではないか」「まだ早いのではないか」とやる事に対して常にブレーキがかかってしまうことがありました。

仕事でもそのようなブレーキを感じていて、頑張りたいけど全力でやれなかったり、怖さが先立って気持ちが引き気味になってしまうことがありました。
ここで頑張ったら明日には力尽きてしまうかも、と考えたり難しいと思うことは断ったり、人にお願いしたり。

そういったことが重なり、前に出来たことが今は出来なくなってしまったという考えにも繋がり、何とも言えない気持ちになることもありました。

ただ、1年経ってこの「ブレーキ」があるほうが良いのではと考えるようになりました。

このブレーキはやろうとしていることを止めるものではなく、一度立ち止まるポイントだと考えられるようになったからです。

例えば仕事で今日ここまでやっておきたいから頑張りたい、ということがあった時にこのブレーキが頭を掠め、本当に今やるべきなのか?別のやり方があるのではないか?と考えることが多少なりともできるようになりました。

単に出来ない、出来るだけで考えてしまうと出来ていた頃の自分自身と比べたり周りとの差を感じて気持ち的にも辛くなってしまいます。
そうではなく一度立ち止まってみて本当にこれはやることなのかというところから考えてみる見直しの機会と捉えることもできます。

また、そういった視点で改めて見つめてみると新しい気づきも多いと感じます。

変化しなくても良いこと

これはTwitterのスペースでも振り返りをした時に話したのですが「変化しなければいけない」ということを考えすぎるあまり変えなくても良いこと、自分が大切にしてきたことも変えようとしてしまった、ということがわかってきました。

退院したころは「今までと働き方を変えなくてはいけない」という思いが強くあり、捨てる考え方やミニマリストのような本をずっと読んでいました。

長い時間働けなくなった、それゆえにたくさんの仕事は出来ないからやるべきことに絞って集中していく。だから「役割を変えていこう」「もっと他のメンバーに任せていこう」という考えでやっていきました。

しかしながら1年をこの考え方でやってみて実際は上手くいかないことが多かったこと、変えていくことの難しさや息詰まりを感じました。

働き方を変えるという考え方自体は間違っているものではなく必要なことだと感じています。
また、働き方を変える機会は誰しも訪れると思っており、変化をしていく柔軟さは何歳になっても持ち合わせていたいと考えています。

ただ、その先にあるどう変えるのか、どのように変えていくかが足りなかったのです。
私の場合は変化の先に据えていたものが私自身が苦手としていることであったり、変えようとしていたものが自分自身が今まで大切にしていたことでした。

苦手なことをやろうとしたり、大切なものを捨てようとしてしまったことで無理が生じたのです。

例えば、役割を変えていこうとした先のひとつが経営でした。
しかし、私にとって経営は得意なことではありませんでした。
なかなか方針が出せない状態のまま目の前の仕事をひとつひとつやっていくことやお客様とのやりとりをしていくことに手応えを感じていました。

また、他の人に任せていくという部分もなかなか任せきることが出来ませんでした。
会社で請けている仕事として、最後は自分自身が責任を取り評価にも繋がると考えると、どうしても気になって自分の手を入れてしまうのです。

「他の人に任せていく」ということをもう少し分解していくと、各工程を部分的に任せる、最初から最後まで任せきる、などいくつか方法があります。
私の場合は最初から全部別チームに任せお客様とのやりとりも含めて関わらないという方が上手く任せることができました。

このように任せていくということの解像度を上げ、任せられるにはどうしたら良いか?どんな任せ方をするか?を考えて自分に合った方法を試していくことが必要でした。

働き方を変えるためには、自分自身が今まで積み上げてきたことや仕事のやり方を見直して変えないことをまず考えることが重要だと考えています。

働き方のスタイルは働いてきた期間が長いほど身に馴染んでいてそうそう変えることは出来ないのです。
思い切った覚悟を持って変えることもできるかと思いますが、生き残るために身につけてきたやり方も多いと感じます。

そうやって自分自身が知らない間に磨かれてきた自分スタイルがある。
自分スタイルでやってきたことは誰にも真似できないこと。これは変えない方が良いというのが私の感じたことです。

私の場合は、誰にも出来ないことを他の人ができないようなやり方でやっていくのが自分スタイルでした。

例えば、下記のようなことです。

  • 決まっていないふんわりした内容でもそこからデザインを作って提案する。

  • 「出来ません」とは絶対に言わない。

  • デザイナーの領域ではないことも幅を超えて考える。

自分スタイルは変えない方が良いこともある。変えるなら一部を少し変えて試してみる。
これは自分自身が今までやってきたことを振り返って見つけていくことが大切だと思います。

来年に向けて

変化するところは変化する、変えないところは変えないことをさらに明確にしていきたいと考えています。

また、1年働くうちに少しずつ会社は自分自身ではないと分かってきました。
今までは会社=自分自身で考えていることが多く、自分の作った会社であり社長という立場でもあるため、会社の評価=私の評価というように会社と一心同体と考え動いてきました。
働き方を変えようと動いてきたのも、会社の存続のために変わっていかなくてはならないと考えていました。

今は、そうではないと感じています。
自分自身の興味のあることややりたいことは会社と切り離して考えていく。
会社のやり方は会社のやり方、自分のやり方は自分のやり方。
働くスタイルを会社に合わせていくのではなく、会社の働き方と、個人の働き方と分けて考えていくこと。
来年は私スタイルで働くことをテーマにより自由に仕事をしていきたいと考えています。

今年1年、関わって下さった皆さまに感謝いたします。
大変お世話になりました。どうもありがとうございます。
どうぞ良いお年をお迎え下さい。

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