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「現代」を捉えることの難しさ~ゆく川の流れは絶えずして~

現在の会社に転職して1年が経過した。
転職を機に、このnoteも書き始めたから、noteを書き始めて、1年が経過したわけである。
今回は、最近の近況など・・・

最近はもっぱら映画等の拙い評論を書かせていただいているが、元々は、酷くストレスだった、某インフラ系企業営業職としての体験や、そこから逃れたい一心で飛び込んだ、地元の小さな看板屋での体験を書き留めておこうと思って始めたnoteであった。
しかし、「喉元過ぎれば・・・」の言葉通り、現状、おかげさまで、いろいろと大変ではあるが、ストレスの少ない職場に転職し、また、家庭でも子育てに追われて生活していると、辛かった経験も少しづつ忘却の彼方に追いやられている気がする。
最近は、いざ「以前の職場について書こう」と思ってもなかなか書けないのである。
しかし!!
今でも「そんなに簡単に忘れさせるものか!」と言わんばかりに、夜の夢の中では、過去の職場での辛く苦しい鮮明な悪夢を頻繁に見るのだが・・・
本当に、過去の職場の夢を見ると、安眠できない日々なので、どうにかして欲しい。。。もうしばらく時間がかかるのだろうか・・・

自分の写真活動「ムーニー劇場」の制作も開始している。
前回の「ムーニー劇場第五幕~警備員の憂鬱~」では、ボクの職場体験を元に、舞台を「現代」に設定した。

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しかし、「現代」を描こうとすると、それは描きやすいようでいて、以前の作品で、過ぎ去った「過去」を描く以上に、その「現代」とは、リアルタイムなのか、1年前か、5年前か、10年前か・・・そのディティールに囚われていく葛藤に悩むことになるのだ。

例えば、前回の作品では「現代のリアルな会社」を描こうと思ったのだが、そうすると、クールビズやオフィスカジュアルが浸透した昨今では、既に「スーツにネクタイを着ている会社」という設定自体が、陳腐に見えてくる。女性社員のスーツや制服なんて、就職活動中か、特定の接客窓口業務にしか残っていないのだ。
会議資料だって、ペーパーレス化が進んでいるだろうし、働き方改革、リモートワークなどで、会議や残業の在り方もどんどん変わっている。

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一つには、現在、自分がリアルタイムに体験していることであるからこそ、その描かれるディティールの荒に目がいってしまうからだ。
そして、もう一つには、現代の時代性の変化が、(体感としてなのかもしれないが)目まぐるしい(と感じてしまう)からなのだと思う。

最近のnote記事で書いた通り、中国映画を立て続けに観ているのだが、

日本以上に変化の激しい中国社会をリアルに切り取る映画の数々を観て、ボクとしては、今、何としてもこの、「大陸の疾走感」のようなものを、自分の作品にしたいと目論んでいる。

最近の日本映画と比較して、過去の栄光に縋っているだけの空虚な理想像や、ある特定の人の威光にあやかっただけのものではなく、そこに生きるごく普通の人々を非常に正直に、丹念に描きながら、それでいて、映画を観た人を楽しませる要素を盛り込んでいる、完成度の高さに圧倒されている。

ボクが、今、「ムーニー劇場」を制作するにあたり、その足掛かりとしたのは、ボク自身が、結婚する前に、頻繁に利用していた、中国人マッサージ店での経験。。。お店の中では、中国人の女性同士の社会が出来上がっていて、独特の雰囲気があった。

そして、今回の「ムーニー劇場」のプロローグとして、オリジナルストーリー「大陸の迷蝶」を書き始めてみたのだが、

やはり、さすが、世界で最も疾走する国、中国・・・ディティールについて、現状を調べれば調べるほどに、新たな課題が見つかってくるのだ。。。

大枠のストーリーは完成しているのだが、ディティールを書き始めると、「大陸の迷蝶」の文筆が、遅々として進まないのもそのせいである・・・ということにしておく!?

うーん、以前の「ムーニー劇場」のように、過去の時代設定に持って行った方が、ある意味「割り切れる」部分はある。
まぁ、その分、衣装や、ロケーションが限定されて、準備が大変なのだが・・・

もちろん、現代を描くと言っても、みんながマスクをしていない「コロナ禍以前」を描いている時点で、既に、過去を描こうとしているのかもしれない。
今後、いつの日か、リアルさを追求して、マスクをしているポートレート写真が当たり前になる時代も来るのだろうか?

残念ながらボクはそうではないのだが、「マスクフェチ」の性癖がある人にとっては、天国のような時代が来ているのかもしれない!?

そんなことを考えたりしながら、是非、次作ムーニー劇場、乞うご期待ください!!

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