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キャッチボールできる企画書

商品企画の狙いを伝える資料が商品企画書です。
書式や内容は業界ごと、企業ごとに異なりますが、求められる構成要素は変わりません。
市場•顧客のこと、競合のこと、自社のこと。
様々なフレームワークがあるものの、大雑把に言えば3Cが含まれることでしょう。

商品企画書は大枠の方針に基づいて各担当者が作成し、上職者の確認•合意を得て進みます。
過不足があれば内容をブラッシュアップして仕上げて行きますが、中にはブラッシュアップできるものとできないものが出てきます。

情報量が足りていないもの、表現が拙いもの、方向性にズレがあるものはキャッチボールのようにやりとりを繰り返すことでブラッシュアップされていきます。
球種が少なかったり、球速が足りなかったり、狙いが不正確でもボールを投げ合えるように、同じ目的に向かって進もうとしていれば会話のキャッチボールで資料はより良くなって行きます。

一方、残念なことにブラッシュアップされない商品企画書も存在します。
キャッチボールが相手の手元を意識するのに対して、受け手を無視してぶん投げるような企画書です。
自分の中で何を実現すべきか見えていないまま体裁を整えようとしたもの、不本意な気持ちでまとめたものは、同じ目的に向かっていない為、キャッチボールにはなりません。
始まりの姿勢がバラバラなのでブラッシュアップではなく作り直しを余儀なくされてしまいます。

キャッチボールになるか、ぶん投げになるかを分けるのは最初の方向付けです。
何の為の、何を実現する為の商品企画なのかを合意しておけば大きく外れることはありません。
そしてその目的に偏りがあってはいけません。
自社の目的は時として独りよがりになりますから、競合に対する目的と市場に顧客に対する目的も合わせることでより正確な目的設定ができるのです。

目的設定を3Cにすれば、商品企画書の中身も自ずと3Cになってくることでしょう。
キャッチボールできるかぶん投げになるか、その境目は初めの3Cと中身の3Cにかかってくるのです。

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