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天と地と戦略と

戦略を立てるのは難しいものです。
関係者で合意できた方針を戦略と呼びます。
安く売るという一見乱暴な方針であっても、開発部門が安くても儲かる商品を作り、調達部門が安く仕入れ、営業部門が回転率よく販売する仕組みを作って協力し合えばそれも戦略です。
合意できれば戦略になるとは言え、合意を得るのは簡単ではありません。

現場レベルからの積み上げで考えれば、現実的ではあるものの、目標とする数字を満たすには足りないことでしょう。
逆にミッションやビジョンといったお題目からスタートすると、議論は大きな観点になりますが現実的な活動までは落とし込めません。
足元から積み上げていく地の戦略と、お題目から落とし込む天の戦略はどちらも片方だけでは成り立ちません。

天と地との繋ぎ目が曖昧であるように、お題目から落とし込んでも現実的な活動には繋がりませんし、現実の積み重ねでお題目に繋がることもありません。
お題目を考えて、煮詰まったら現実のことを考える。
現実のことを考えて煮詰まったらお題目に立ち返る。
行ったり来たりすることが実は戦略への近道なのです。

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