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蒼穹の昴 観劇記録


かつてないほど見やすかった12列センター

こんにちは。ようやくようやく残弾が切れたのでここからはなるべくリアルタイムで感想を提供できるようにしていきたいと思います。
個人的な話ですが、雪組見に行く時は大抵その週はめっちゃ忙しくてご褒美みたいな感じで見られてますので、私にとって一番の癒しです。
そして今回の席は銀橋にスターさん達いらっしゃると近いし、初めてのドセンなので非常にみやすくて最高でしたね。私に財力があればこの席を買い上げたいです。

蒼穹の昴について

今回は私の初観劇のワンス以来である雪組さんにとって久々の一本もの。それも中華ものかつ朝月さん退団公演なのでどうなるんだ?と楽しみにしてました。蓋を開けると原田先生の美意識のこだわりが詰まった美しい舞台だったなあと。原作は読まずにみたのですが全然大丈夫でしたがこれは学生時代に世界史取ってたからな気がする。そうじゃなきゃ結構しんどい。

文秀(ウェンシウ)の彩風さん。非常にかっこよく見えるお衣装でした。またみんなに慕われる科挙主席なのもリンクしていてすごいなあと。ただ役としては主役だけどもすっごい大立ち回りがあるわけでもなく、時代のうなりに巻き込まれていく感じなのでトップさんとしては物足りないという印象。

玲玲(リンリン)は少女から大人まで朝月さんが演じてましたが、この作品の良心といった感じで諏訪さん演じる譚嗣同(タンストン)に慕われるのもさもありなんと言う感じ。個人的には退団公演でトップさんとのキスもなくてそれはどうなんだろうと思った次第。まぁ朝月さん以外の娘役にほとんど役名もなければあっても本当に役名の意味あるのか?って感じなので、原田先生には娘役をもっと大切にしていただきたいです…(ついでに野口先生も)

朝美さん演じる春児(チュンル)はこの作品で1番成長するし、京劇もあるから見せ場も多い役でした。幼少期のお芝居なんて多分久しぶりのことになるんだと思いますがそれを感じさせない上手さ。作品のネタバレにもなりますが、実は昴の星がついているわけでもなく、飢え死にする運命を白太太(パイタイタイ)が不憫に思って嘘のお告げを告げていたのに自分で未来を切り拓く姿は非常にジーンときました。

わたし的にしんどい役柄だったのが和希さんの順桂(シュンコイ)と上で述べた諏訪さんのタンストンです。
シュンコイは和希さんの持って生まれたイケボを満喫できる役です。あと次席合格ということでここも中の人とのリンクがありました。舞台姿も非常に格好良くてときめきを感じていたら妻子持ちと言うことがわかり心が砕かれました笑 でも1番しんどいのは最期。雪組の洗礼である阿片窟に誘われて爆破テロを仕掛けるのですが、子供が爆弾を手鞠だと思って近づくのを跳ね除けて自分が覆い被さって死ぬんです。この瞬間妻子持ちであると言うセリフを反芻して、子を持つものだからこその行いなんだなあと涙が出そうになりました。
タンストンも特に手を下しているわけではないのに伊藤博文に生きる方が難しいと言う話をされてウェンシウを守るために簡単な方を選ぶと処刑される最期。ここでリンリンがわたしはここにいるよ!ってセリフを言うのですが、のちに亡命するのではてなを浮かべてしまいましたよね。原作じゃここは結婚しているみたいで納得できました。

西太后と光緒帝の関係もしんどいものです。前に特番で西太后はあえて汚名を被って清王朝の歴史を守ったと見たことがあったのですが、今回はまさしくそう。甥に人間としての幸せを味わって欲しいからこそ権力を握り続けているけども甥はそれをわかるはずもなく、結果として対立はていくのはしんどい以外のなんと言えばいいのやら。次期トップ娘役の夢白さんが新人公演で西太后を演じますが、わたしはこれが楽しみになりました。と言うのもミセスチャンも本当にただの謎の女で終わるので…。

わたし的MVPは黒牡丹役の眞ノ宮さん。あのスチールの見た目が嫌いな人間いますか? チュンルに京劇を仕込む役どころであり、本人的にも大変だったと思いますが非常に格好良くて立ち回りはオペラを反復横跳びしてました。なんで新公主演させなかったのだろうかと思うここ最近の活躍ぶりです。

ありがたいことに、あと3回は観劇できますのでもっともっと背景知識を仕入れてからみてみようかなあと思ってます。長くなりましたがこの辺りで。

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