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挫折した時、私を救う魔法のことば


私はそこそこ挫折をしてきた人間だと思っている。
何かをやらかす度に「私ってなんでこうなんだろう」と自分を責めたりして、
どうにもならない現実を嘆いたりして生きてきた。

そして夢だった異国の地ニュージーランド降り立つことができてから、毎日が「やりたかったこと」で満たされて幸せな日々を送っていたものの、目標だった「ITの仕事」と「就労ビザ」には結局手が届くことはなかった。


ITの仕事は毎回本気でCVとカバーレターを書き直して、5件くらい応募したけれど全部ダメ。
そして「就労ビザ」に関しては本当に惜しいところまで行って、
100件近く募集があったという就労ビザ付きのバリスタの仕事に応募したところ、そこから「1番良いCVだった」と電話があり、すぐに面接になった。

場所は大好きなネルソンにあるローカルのカフェで、「これは私の為にあるような仕事だ」と思えるくらい、ネルソンという場所も仕事の規模もローカルさもばっちり。
「絶対にここで働きたい」という思いと、ビザの期限的にもラストチャンスに近く、半ば背水の陣でネルソンまでオーナーと話しに行った。
オーナーとはそのあとも一緒に店を回ったり、就労ビザの話までして、
もう採用だろうな、というところまで行ったのだけれど、結局1週間後に「やっぱりビザは厳しいかもしれない」との電話があり、泣く泣くビザは
諦めることになりました。大好きなネルソンに数年住めることをすでに想像して、家を探したりまでしていたから、その知らせを聞いた時は本当にショックだった。

外国人を雇うには、会社側にも大きなコストとリスクが伴うもの。それだけ難しいことだというのはわかってはいたけれど。


その日の夜の悲しさと言ったら、
今までで一番と言っていいほど悲しくって、
なかなか眠れなかった。


その時にたまたま尊敬する方の文章を読んでいて、
「何かに挫折したときの気持ちは、大切な人を亡くした後のグリーフと同じ気持ち」という記事を読みました。
“こうであって欲しかった現実”が、もう手にすることはできない絶望のような気持ち。
“大好きなニュージーランドにはもう住めない”という大きな悲しみがじわじわと湧いてきた。


その方は、そんな絶望感への対処法に、「人生をマクロで見ること」と書いていた。

確かに人生を大きな視点で見つめたとき、
宇宙から地球を見るような気持ちで私という存在を俯瞰してみたときに、
私はある仕事にチャレンジしようとしたけれどダメだった、という現実が本当にちっぽけに見えてきて、こんな気持ちを味わうことって、
人生でもなかなか無い機会なんじゃないか、
そして逆に今この国に縛られることがなくなって良かったかも、とじわじわと思えてきた。


なにかで落ち込んだ時に、私が私自身にかけるようにしている言葉がある。私がかつて悩んでいた時にお世話になっている方にかけてもらったこの言葉。


「大丈夫、全ては計画通り起こっている」

「それが起こってむしろ良かったとしたら?」


もし、今回のことが起こって良かった事だとしたら、眠れない深夜に目を瞑りながら、
ゆっくり考えてみました。


まず一つ目。私は「ニュージーランドで働く移民」という制限なく、また自由に生きるという選択肢を得たこと。
二つ目。まだ行ったことのない国の良さを知れるチャンスかもしれないこと。
三つ目。次のチャンスに活かせる練習になったこと。
そんなかんじでぽつりぽつりと思い浮かんだいろんなことを次のステップとして捉えてみると、
真っ暗だった将来への景色が少しずつ明るくなり「まだ救いようがある」とポジティブに考えられるところまで回復した。


そう考えると、「ニュージーランドで働く」ということに固執する必要もないのかも。
もっと自由に委ねて生きてみてもいいのかも?と新たな希望が出てきて、そこを区切りに仕事のアプライを辞めた。
もっと広い視野で、次に行く国を考えることにワクワクしているので、それで良かったと思っている。


「すべては上手くいっているから大丈夫」
不安な時にこそ、自分自身にリマインドするようにしているこの言葉。


物事は本当に思考の鏡だと思っていて、
自分の心の持ちようで「最高」にもなりえるし、「最悪」にもなり得る。

起こる物事は実は「自分が引き起こしている」という事もこの国に来てみに染みるほど感じたし、
「ラッキー」と思える偶然はポジティブに物事を考えている時にこそ起こる。

思えば上手くいかなかったことはこれまでにも沢山経験してきたし、いちいちそれに沈んでいた時間はマイナス思考で何もできなくなって、ある意味勿体なかった、と今はわかる。
感情面で落ちるのはしょうがない。そこは許すようにしている。だけどできるだけ早めに切り替える、というのがこれまでの挫折で培ってきた唯一のスキル。
だからこそ、「よし次」って思えたのかもしれない。


ネルソンに住んでいる親友のポールに報告したら、残念がってはいたけれど
「今回はいい学びだったね」と言ってくれて、
今回のことは確かに厳しい試練ではあったけれどさらに自分のやりたい事が浮かび、いい学びだったと思うようにしている。



そういう訳で、この国を発った後はとりあえず
お隣のオーストラリアに行くことに決めました!

オーストラリアのワーホリビザが申請からたったの2時間くらいで降りてびっくり。
「早くこちらへいらっしゃい」と手招きをされているようで、そのスピード感がなんだか気持ちいい。



オーストラリアといえば海。
そして私が大好きなクジラがよく訪れるということで、クジラに会うためにオーストラリアに決めました。


思いもよらなかったワーホリ2年目。そしてまさかのオーストラリア。
2年目はだいぶ異国の地にも慣れてきたので、
いろんな選択肢が広がりそうで楽しみ。


West coast で見た夕陽
ダニーデンのSandfly bay


Lake Marian


その後はニュージーランドの雄大な景色を全身で感じて癒されました。

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