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漫画「無限の住人」感想(完結作品を語る! #203)

「無限の住人」(沙村広明)
連載期間 1993年~2012年(月刊アフタヌーン)


昼でも夜でも、おはようございます!音楽家のhiro’です。

・hiro’と漫画
高校在学時に1000冊近く持っていて、その後は漫画喫茶(ネットカフェ)で読む日々で、現在も100近い連載中の作品を追いかけています。


「無限の住人」は、
舞台は江戸時代の日本で、不老不死の武士が両親を殺された娘の敵討ちに付き合う話
です。
全30巻。読むのは二回目な気がしてましたが、途中からは初めてだった気もします。
まぁ、何度読んでも面白い話です。とはいえ、スカッと爽快系ではないです。
絶対的な正義とか悪が出てこない話なので。

さらに、
人を超越しきった存在なら神のようにも思えるんですが、
そんな圧倒的な剣術の達人もいなくてですね。
それでいて各人物の良い面と悪い面が描かれるので感情がごちゃごちゃすることもあります。
あと、
性的であったり暴力的であったりと残酷な描写もあります。

そんなわけで、
個人的には楽しめましたが読み手は多少選ぶかもしれません。

登場人物としては、
主人公の卍は無骨で泥臭い感じで、ラスボス的な天津景久が強くて綺麗です。
両親を殺された 子供といってもいい少女の凛は人間味があります。

続編と比べると、
メインに女性キャラがいることで間口を広げている
と改めて思いました!
こういう、強くもなく自分を持っているキャラは物語をかき回すことにもなり、読み手をイラつかせることもありますが、
結果的に思惑とバトルだけよりも作品を多くの人が楽しめる形にしているわけです!

話的には、
「改臓肢儀」という不死を他の人に移せるかの実験の話が面白かったです!

最後まで読んで、
侍の生き様と、侍の終わりを見た気がしました!
そもそも斬り合いの末に開かれる未来があったとしても、
一握りの人以外のその他大勢は救われない
ですからね。

そして、終わり方。
90年後になり、第一話にも出てきた卍と同じく不死身の婆さんが現れ、卍がとある依頼を受けて終わります。
凛と直接結ばれなかったことで、切なさは少なく、
逆に良くも悪くも連綿と続く命と縁の不思議さを感じました。

ということで、
刀で切り合うような話が好きな人、なぜか無限の住人の続編を先に読んでいる人、
生と死・善と悪などを考えたい人にもオススメ
です!


ここまで読んでくれてありがとうございました。
「無限の住人」を読んだことがない人はよかったら読んでみてください。

完結済マンガについては、動画でも語っていますので是非こちらも御覧ください↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_jdbW5Bz5KltANE26MreYasFwOccSouU

hiro’


#漫画 #マンガ #マンガ感想文 #無限の住人 #沙村広明

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