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漫画「ルーズ戦記 オールド・ボーイ」感想(完結作品を語る! #417)

「ルーズ戦記 オールド・ボーイ」(原作:土屋ガロン / 作画:嶺岸信明)
連載期間 1996年~1998年(漫画アクション)


昼でも夜でも、おはようございます!音楽家のhiro’です。

・hiro’と漫画
高校在学時に1000冊近く持っていて、その後は漫画喫茶(ネットカフェ)で読む日々で、現在も100近い連載中の作品を追いかけています。


「ルーズ戦記 オールド・ボーイ」は、わけもわからず10年監禁された男が開放された後、なぜ監禁されたのか?を探る話です!
全8巻。LINEマンガで全話無課金で読めます!とはいっても最後はかなりポイントが必要ですが…。

さて、
映画版だけ見ていて原作を読んだことがなかったので読んでみました。
映画はかなり衝撃的でしたし、けっこう好きな作品です!

そして、
この原作マンガもいいですねぇ。
当たり前ですけど映画より細かく描いてますし、メインではない登場人物も良い味出してますし!
非現実的な話とキャラ達でありながら、なぜか強いリアリティがあるんですよねぇ。

絵は万人受けする感じではないですが妙にクセになります!

物語を改めて言うと、
主人公の五島は10年の監禁後、とある少女エリと出会い愛しあうんですがそれは仕組まれたことで、監禁したのは主人公を昔から知る柿沼という不気味な男…。
どこまでも罠を仕掛けているような柿沼に恐怖するとともにマンガとしては非常に楽しませてくれます!

主人公を陥れた柿沼から、なぜ10年も監禁したのか執着のキッカケを思い出せるか?と問われ、少しずつ確信に近づいていくわけですが、終盤、期限を一週間とします。
物語は加速し、主人公らは五島とエリの二人に催眠をかけた催眠術師を見つけ、催眠術で五島に過去の記憶を語らせるにはエリが催眠をかけられていたと証明することが必要だとなり、エリも合流します。

最後まで読んで、柿沼が五島を恨むキッカケは映画版のほうがわかりやすく物語の流れ的にもしっくりきました。
エリの存在も映画版の方が意味がありますし。
とはいえ、
漫画原作版もそれなりに楽しめると思いますよ!

ということで、
映画版だけ見て原作を読んでいない人に、心の闇を感じる作品が好きな人に、
現実と非現実の間をフワフワするような感覚を味わいたい人にもオススメ
です!


・終わり方について(ネタバレなど気にする人は読後に確認してください)

学生時代に歌のテストで「花の街」という曲を歌っていく中、クラスの嫌われ者の柿沼の歌に主人公の五島だけが感動したことを思い出します。
柿沼は頭も良く、他者を馬鹿にし遠ざけるような態度だったわけですが、その心に触れたわけです。

そして、直接対決へ。

感動もそうなんでしょうが柿沼的には当時、主人公が涙を流し、自分だけの世界を・孤独を理解されたようで、それが許せなかったみたいです。
自分の心の中の圧倒的な孤独感を認識させたことも。この辺、個人的解釈も含めてます。

そして、自殺する柿沼。
描かれてませんが恋愛感情もあるのかなーと感じました。というか、そう考えたほうがしっくりくるというか…。

その後、
エリに対しては仕組まれたとはいえ神秘的なものを感じるので一ヶ月後に会う約束をしていて、再会し抱き合い終わります。

・単行本のみ収録のエピローグ(多分)
後催眠をかけられ、出会い・愛し合うように仕向けられた主人公とエリ。
特にエリにはさらに後催眠がかけられていて、それが謎でしたが、二人で暮らしていると宅配便が届き、届いたオルゴールを鳴らすと「花の街」が流れエリが自殺する、という夢を見ます。

最後に「この戦争は終わっていない」とのモノローグで完全に終わります。

このエピローグによって、エリの存在の意味がわかりやすく強まりますし、自分と同じように執着しろ!というような柿沼の怨念が伝わってくるようです。
後味はスッキリしませんが、そういう話ではないですしね!

読めてよかったと思える作品でした!


ここまで読んでくれてありがとうございました。
「ルーズ戦記 オールド・ボーイ」を読んだことがない人はよかったら読んでみてください。

完結済マンガについては、動画でも語っていますので是非こちらも御覧ください↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_jdbW5Bz5KltANE26MreYasFwOccSouU

hiro’


#マンガ感想文 #漫画 #マンガ #ルーズ戦記 #オールドボーイ #土屋ガロン #嶺岸信明

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