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私の展覧会ルーティン〜国立西洋美術館「キュビスム展―美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」〜

やっと国立西洋美術館で開催中の「キュビスム展」へ。

もともとキュビスムを全くと言っていいほど知らないので「もしかしたら全然わからないかもしれない」と思いつつ...。
平日に行ってみたら運良く細部まで観ることができたので、収穫は多かった。

せっかくなので、今回は私の展覧会ルーティンとともに感想を書いてみる。

1.「行きたい!」☞サイトチェック

「こういうのやるんだ〜!」って、だいたいXやインスタで知るので、まずは公式サイト確認。

展覧会の概要を確認するためではない。
自分の仕事がマーケティング関連なので、「サイトの作り、デザインがすごく気になる...!」という理由から。

メインとなるのであろう作品が「なぜメインなのか?」とか、ポスターの語彙とか、文章の意図など。
あくまで好き勝手に想像して楽しむ。

モノトーンで装飾が控えめなテキストと、ローベル・ドローネー《パリ市》、シャガールなどの色彩の対比が美しい。

今年に入ってからの展覧会で、ターゲット層が超明確だったのは国立新美術館「ルーヴル美術館展」だった。
しっかり若年層を取り込んで、グッズもバズっていたのが記憶に新しい。
特にあの《アモルの標的》のビジュアルの力は大きかったように思う。
プロモーションとしては大成功だったのだろう。

広告の力は偉大だ。
もともとはバロック、ロマン主義や写実主義が好きな私。
正直キュビスムは難しいと思っている。
それなのに「キュビスム展」に行こうと決めたのも、実際メインビジュアル《パリ市》に三美神を認めたからである。

このテーマは、アカデミックな絵画が好きで「キュビスム正直分からないかも...」と考えている人には結構刺さるんじゃないだろうか。
実際刺さった人もいるかな?

2.入場。好きなようにガン見

ゆっくり観るために、空いてる平日めがけて半休を取って展覧会に行くことも多い。
展示室を行ったり来たり、心に残った作品の前に戻ったり。
3時間くらいの滞在が平均。

ずっとガン見するのには体力が要るので、ベンチがあるときはガッツリ座ってちょっと遠目から観てみる。
作品の並びや、展示室全体のゆったりした雰囲気を感じるのが好きだ。

今回の個人的イチオシ作品

キュビスムって、もっと理解が及ばないものだと思っていた。
でも、肩の力を抜いて改めて線や色に着目してみると、パターンとか要素の組み合わせや、それらが生み出すリズムの面白さに気づくことができた。

※撮影は可だった作品が多いが、私的利用のみにとどめるため写真は記事に掲載しない。

ジャック・ヴィヨン《行進する兵士たち》
この透明感がとても気に入った。

加えて展示室では、鑑賞者の動きが額のガラスに反射して見えるのがおもしろかった。
まるで本当に行進しているよう。

フアン・グリス《ギターを持つピエロ》

会場で見ると、もう少し穏やかな色彩だった記憶。
左右の目の空き方が違う。

どっちが仮面で、どっちが本心かは想像がつくが、ふとした瞬間にどちらかが飲まれそうな危うさがある。

3.グッズ吟味タイム!そして復習

我慢してても買っちゃうグッズ

いつもはポストカードをだいたい2枚買う(展覧会の目玉と自分が1番気に入った作品)。
それだけでも心躍るが、ちょっと捻ったグッズがあるとテンションが違ってくる。

今回買ったのはヨックモックと図録トート。
この缶はもう捨てられない。

思い出復習...

会場を出たら、カフェか家へ。
撮った写真やグッズを見ながらにやにやする。

実物の印象とポストカードの印象が大きく違うので、ポストカード、撮影した写真、そして記憶に、交互に想いを巡らす。
本物を見たときの感動がより強まっていい。

そして、こういう解説も一緒に振り返る。

今回の展覧会のタイトルである「美の革命」。
この革命の重要ポイント「単純」というワードが指し示すところを考えると、《パリ市》の三美神を観る目も変わってくるかもしれない。

メインビジュアルに惹かれて正解。今後も月1鑑賞。

キュビスムは私が思っていた以上に自由で、躍動していて、楽しいものだった。

それにしても、広告で行こうと決めた展覧会は、(私の中では)ほぼ外れがない。
もっと知りたい!と思うものばかり。
今は大体月1〜2回くらいの頻度で企画展に足を運んでいるが、今後もそうする予定。

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