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【人が怖い実話13】オンラインゲームのプレイヤー

私は3年前から、「陰陽師」というスマホアプリに夢中である。妖怪を育成するゲームだ。
最近はこちらの活動が忙しくたまにしかログインしてないが、多いときは1日8時間くらいインしていた。30時間ぶっ通しでプレイし続ける猛者もいるので、私など大したことない。

なぜ「陰陽師」を始めたかといえば、妖怪が好きだからだ。
子供のころ、水木しげる先生の妖怪本が好きで、親にねだっていた。「こないだ妖怪の本買ったでしょ(怒)」「いや、こないだのは日本編で、これは世界編で全然違うから(懇願)」というプレゼンを披露した記憶もある。

より具体的には、「陰陽師」は、書物や伝説に記録されている妖怪(式神)を陰陽師の安倍晴明らが使役して戦いを進めていくキャラクター育成型ゲームである。デザインが綺麗で声優も豪華。

例えば、「鬼切」(cv鳥海浩輔)というイケメン式神がいる。彼は「友切」「獅子の子」「髭切」という3本の刀を使う。
これらは京都の北野天満宮に所蔵される「鬼切丸」という実在の刀に由来し、友切も獅子の子も髭切も全て鬼切丸の別称である。
ゲームなのでオリジナルの要素も多いが、名称自体は元ネタがあるので勉強のきっかけになる。

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(鬼切:陰陽師公式HPより引用)

ところで、オンラインゲームの闇といえば、「課金」が挙げられる。

「陰陽師」の場合、「ガチャ」というクジを引くことにより、式神をゲットすることができる。他のゲームもそうだが、このガチャ課金が闇である。
レアキャラは排出確率が低いため、ゲットするには相当数のガチャを回す必要がある。私も総額で15万くらい課金してると思うが、3年の合計なので大した額ではない。

現在こそ「天井」システムといって、イベント(月1回くらい)中に所定数のガチャを引くと指定のキャラクターが必ず召喚できるようになっている(一部条件があるが)。どうしてもそのキャラが欲しい場合、おそらく最大でも10万前後で済むと思う。

しかし初期のころは天井がなかったので、所望のキャラクターが召喚されるまでガチャ狂うしかなかった。

ガチャの怖いところは、途中で止めれなくなることである。数万円投資したら、欲しい式神が召喚されるまで続けるしかない。あれだ。目当てのキャバ嬢に貢ぎまくって、後に引けなくなるのと同じ原理だ。コンコルド効果というらしい。

キャラクターには自分の好きな名前を付けることができるのだが、たまに「7万円」などといった名称を付けているプレイヤーがいる。おそらくそのキャラを得るのに費やした金額だろう。

一体のキャラのために25万以上投資したプレイヤーもいる。

ゲーム課金に関して私が直接聞いたなかでは、新品のポルシェが買えるほど課金した人が印象に残っている(4~5年の合計、陰陽師ではない別のゲーム)。Youtuberでもない方である。

さらに、金銭ではなく自分の身体に影響が出る場合もある。

「陰陽師」ではないが、他のオンラインゲーム(PC版)に熱中し過ぎて、起き上がれなくなったという30代男性プレイヤーがいる。
そのゲームは数人で協力して行う形式で、モニタに張り付いている必要があった。長期間にわたり常に座っているか寝ている状態が続いた結果、全身の筋力が著しく低下して自力で立つことが不能になったそうだ。

リハビリを経て、現在は通常の生活を取り戻しているという。

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