【取材した怪談243】焦る座敷童子
「私の実家、事故物件かもしれません」
そう切り出したのは二十代女性Aさん。
彼女の実家は古く特殊な構造の二階建てで、契約上の理由から二階部分は使えないことになっている。清掃などの管理をするために二階に行くことはでき、二階は普段は無人である。
「私は夜あまり眠れなくて、睡眠時間は3から4時間ほどでしたね。私が10歳ぐらいの頃、一階の私の部屋の真上から子供の声が聞こえてくることがありました」
彼女の部屋の真上は二階の和室で、夜11時から2時ぐらいにかけて男児と女児の笑い声、