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月が届いた日

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Kickstarterでプロジェクトをサポートしていた Superlunaris Tarot が私の元に来てくれました。こうして実際に形になって届いてみると、とても感慨深く、愛着もひとしおです ☽✩

今回は、開封後のセルフリーディングではなくて、皆さま向けのメッセージを一つお届けしたいな、と思いました。お楽しみいただけたら嬉しいです。

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Magician
4 of Swords
The Moon

「(きっと)風船の紐をどうするか、というおはなし」

たとえば、何らかの出来事が起きたとき(ここでは「困ったこと」ということになるのですけれども)その「起きていること」と「自分」との間には、とっても興味深い「隙間」があるのかもしれない、と思うことがあります。

そこはできるだけ「空っぽ」の方がいいというか、何にもその場所を「支配されていない」状態であればあるほど「生き易い」のかもしれません。しかしその「隙間」では、その瞬間に起きた出来事とはあまり関係のない「余計なもの」が入り込んでくる、ということが起こりがちなようです。

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きっと、この状況が自分にとってどんなものであるのかを把握するときに、観念(すでに世間で当たり前と思われていること)とか、過去がもたらしがちな根拠、つまり、実績とかジャッジメントとか執着のような「簡単に移ろいゆくもの」に、知らず知らずのうちに身を委ねてしまう、ということがあるのかもしれません。

そして、そこからジワリと生じてくる「感情」についつい振り回されてしまう。我々にとって「余計なもの」であればあるほど、それは「わかりやすく」そして人にも「伝えやすく」「理解されやすい」ということがあるように思うのです。

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起こっている事象に何の意味も与えず、とりあえず観てみる、ということ。この作業は、融通の利かない、柔軟性のかけらもないものなので、ひどく面倒で骨の折れることなのですけれど、それでもできる限り「感情」から切り離して、ただの出来事として観てみる。

そうすると、そこに見えてくるのは、ただプカプカと浮いている「風船みたいなもの」で、我々はその「その風船の紐の先」をどこか(感情)に括り付けようと、紐の先を持って右往左往したり、たまに他の誰かに持たせたりしているのかもしれないなぁ、と思えてくるのです。

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こんな気持ちにならなければ、平穏でいられるのに。
不安を感じなくて済むのに。

誰かに自分が今おかれている状況を説明するときに、感情を一切省いて起きている「事象」だけを淡々と伝えることがとっても難しいように、風船の紐からパッと手を離してしまうのは、それもそれで「怖れ」を生じさせる。

きっとあの「隙間」は「何か」で埋まっていた方が我々には落ち着くようにできているのかもしれません。しかし、その「何か」の質によっては、我々の心は重い錘をつけた振り子のように揺れに揺れる。葛藤と常に一緒にいることも「生きる」ということなのかもしれません。

感情には人を振り回す素養がある。そして「感情は自分から離れた後もそれぞれに勝手に成長することもある」ということを知っておくと、扱い方にもう少し慎重になれるのかもしれないなぁ、と思うのでした。

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最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
どうか皆さまにとってまた素敵な一週間になりますように。

Moon Garden

Superlunaris Tarot by Superlunaris


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