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音楽によせて

わたしがフォローしているnoter (noteist?)の“りなる”さんが、最近こんな記事をかかれて、いつものようにコメントで盛り上がっていた。

わたしも、ギターに全然詳しくないけれど、ちょっとコメントして割り込んでみました(スミマセン)。

パコ・デ・ルシアの代表的な演奏は知らないけれど(entre dos aguasか?)、彼のギターとCamarón de la Isla の歌う Bulerías は圧巻である。魂の底から湧き上がるような歌声、ダンスが目に浮かぶよう。(約5'25")

ついこの前パコさんが亡くなったと聞いたように思ったけれど、もう6年以上前のことなんですね。享年66歳だったとは…。Camarónさんは、わたしよりちょうど1歳年上。でも、42歳で亡くなっているらしい。

Marcin Patrzałek はポーランドの若きギタリストだ。名前が何と発音するのかわからなかったので、彼のインタビューで “my name is ...” と喋っているところを聞いたが聞き取れない。それで、ポーランド語の発音をウェブで調べてみると、カタカナで書くとどうも“マルツィン・パッシャーウェク”と発音するらしい、インタビューを聞き直すとそんなふうに聞こえる。いや、もうWikipediaに載っていました!発音記号も生年月日も。いま現在この執筆時点で19歳! ギターを習い出したのは10歳の時で、14歳ぐらいでもうポーランドのタレント・ショ−で優勝だとか。こういうフィンガースタイルのギターは人によって好き嫌いがあるかわからないけれども、彼のデビュー・アルバム Hush から一曲紹介(5'21")。

これは15歳ぐらいでしょうね。
天才と言ってもいいのですが、才能と時期と教師があい揃うと、人間は短い年月で劇的に進歩するのがわかります。まだ若いし、人柄も素直で、人を引きつける魅力があります。

一方、職人と呼ばれる人々がいます。何十年も修行して一人前になるのです。たぶん、芸事一般には、千宗旦(そうたん、千利休の孫)の言うように、終わりはないのでしょう。

乳を離れ八つの歳より仕習いて 八十歳(やとせ)になれど暗がりは闇
(八歳のときから茶の湯を習っているが、八十歳になっても暗中模索)

* * *

音楽というのは誰でも好きです。ジャンルもいろいろありますし、人によって好みもさまざまです。音楽は常に何かを伴うように感じます。わたしの好みを勝手に喋っても仕方がないのですけれども、どういうふうに音楽に関わってきたか少し振り返ってみました。もし興味がありましたら、暫くお付き合いください。
(注意。以下表示紹介しているYouTubeを全部聞くと、約17分かかります)

大学時代というのは今思うと、感性に一番影響のあった時だと思います。大学は京都だったので、日本の伝統文化に興味をいだいたのかもわかりません。南座でよく歌舞伎を観たし、都踊りで長唄を聞いたり、大阪道頓堀(だったと思う)へ行って、人形浄瑠璃も何回か観ました。

とは言え、わたしが初めて音楽を意識したのは、ミュージカル映画を見たときです。普通の会話から、自然に歌になっていく(そしてダンスも)、ああ音楽ってこれなんだなあ、と感動したものです。人生を誤っていたら、今頃ミュージカル関係の仕事をしていたかも知れません(笑)。でも、今日はその話は省略します。

邦楽(日本の伝統音楽)に戻ります。箏(ソウのコト)を練習したことがあります。いとこが家に置いていったもので、楽譜とかみな揃っていたので自習して、“六段の調(しらべ)”がなんとか弾けるようになりました。これは八橋検校(やつはし けんぎょう)という人が作った曲です。

八橋検校は1685年に亡くなっています。そして、その年に、西洋でバッハが生まれています。六段の曲は毎年正月になると必ずどこかで聞くけれど、バッハ(と云うことは、ベートーベンやモーツァルト)より古い時代の曲なんですね。わたしの好みは、六段よりこちらの“みだれ輪舌(りんぜつ)”の方です。(7'38")

現代でも箏曲は盛んですね。漫画「この音とまれ」のアニメ作中のオリジナル楽曲 “龍星群” (6'21")。多人数で弾くと迫力ありますね。

ここでいきなり海外にとびます。ヨーロッパの古楽と南米のフォルクローレ。このふたつは、普通関連はありませんが、わたしには、ちょっとあります。「コンドルは飛んで行く」という南米の曲を、中学生がリコーダーで演奏しているのをたまたまラジオで聞いたのです。これだ、と思ってアルトリコーダーを買って練習を始めました。当時はまだ、よいリコーダーがありませんでした。店へ行くとプラスチック製のがおいてあり、バロック式とドイツ式の指使いがあるとのこと、バロック式を買いました。こちらが伝統的な指使いで、正解でした。

リコーダーというのは西洋の古い楽器です。
ある日、デヴィッド・マンロウのリコーダーを知りました。たぶんその影響で西洋の古楽〜中世、ルネサンス、バロック時代の音楽〜に興味をもちだしたんですね。
デヴィッド・マンロウのこのレコード持っています、ルネサンス時代のダンス音楽です(25'25")。長いので適当に聞きとばしてください。お勧めは、17'35"〜20'13"の曲です。
バロック初期の“ラ・フォリア”を紹介しましょう。これは、アルカンジェロ・コレルリの作品で、もともとバイオリン曲です。(5'44")

Part 2はこちらです。(6'25")

南米のフォルクローレというと、ケーナ(尺八のような笛)やサンポーニャ(パンの笛)という笛があります。ここでもまた当然のように、ウニャ・ラモスという人を知ることになります。

哀調を帯びた調べ、吹き込まれる息、短いけれど可憐、Camino de llamas(リャマの道)という曲です(2'51")。

さて今まで紹介してきた演奏者たちはみな、Marcin君を除き、亡くなっています。ちょっと寂しいけれど、もちろん他のジャンルの音楽も聞いています。ここに挙げたのは、ちょっと比較的深く関わった音楽です。しかし、仕事が忙しくなってからは楽器はもうやっていません。

わたしの年代は若い頃、ビートルズが流行った時代です。中学生のときだったと思います。でも、田舎者だったので(?)、そんなに興味はありませんでした。友達の中には、夢中になっていたものもいましたけれど…。それから、グループ・サウンズが大流行しました。モンキーズとか…若かったですからね、そういうのはまあ好きでした。でもビートルズは、今もあまり興味が湧きませんね。なぜでしょう…? それより、エルビス・プレスリーかマイケル・ジャクソンのほうが好きですね。(でもやっぱりもう二人とも亡くなっているなあ)

以上、とりとめもなく書きました。お付き合いいただき、ありがとうございました。

2020-9-6【一部修正しました。La folia曲を追加。】

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