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虹の彼方

流行りの風邪から復帰して、この数週間、まだ体調は万全ではないまま走っている。

Netflixの「アート・オブ・デザイン」という50分弱のドキュメンタリーが面白くて、ゆっくり全話を観た。

ひとりのアーティストが、自分の作品に対してどう向き合っているか、そのアーティストがどういう背景を持っていて、何を考えながら作品を製作しているか、本人だけでなく関係者へのインタビューなどを踏まえて、丁寧に作られたドキュメンタリーで、とても興味深く観る。

僕はいまおもちゃ、それもキャラクターものではないおもちゃに興味があって、キャス・ホルマンというおもちゃのデザイナーから観はじめたんだけれど、改めて全話を観るつもり。

そこからデザインについていろいろと考えるようになり、北欧のデザイナーの本や、いくつかの雑誌を買ってみたりする。

ふと本屋さんの店頭にあった、映画監督、ウェス・アンダーソンの写真集をその流れで買う。

リンクがうまく貼れないので、画像で。


ウェス・アンダーソンが世界中で見つけた例えば建物などの写真をまとめたもので、カラフルで素敵。

いままたインプットの時期に来ていて、ただ眺めているだけで、刺激を受ける。
それで、「フレンチ・ディスパッチ」を再び観たりもする。

不思議で、面白い。

体力的にも集中してようやく映画を一本観られたのは良かった。

それから相変わらず音楽はずっと聴いている。
その日の気分でほんとにまるで聴く音楽が違うんだけど、ようやくレコードで(CDはあるかも知れないけれど、検索で見つけられなかった)、TONY DRAKEを聴く。

クラシックとクラブ・ミュージックの融合で、エレガント!と評されていて、確かにアルバムを聴くと、美しくエレガント!。

おやすみは大体、音楽を聴いて、うたた寝して過ごしているんだけど、先日は久しぶりにアジアに住む友達が日本に帰ってきたので、ピクニックに行く。

通り雨が降り、友達の娘にとっては初めて虹を見たらしい。その子は、風が吹いていると、「風が流れていくね」と指を空に向けている。
素敵な昼下がりだった。

仕事についてはとにかく走っていて、いまはいろんなひとに教わるのが楽しい。ようやく介護福祉士の勉強を再開する目処が立ちそう。試験は再来年にしたけれど。

いまは仕事についてもインプットの時期で、外国の福祉の文章なんかも読みたいと思っていて、英語の勉強もちょっとずつ再開していく。
友達が、犯罪などの更生施設なんかも福祉に入るの?って聞くから、そうだよ、と答えると、福祉って広いね、と言う。

福祉って「ひと」だからね。だからたまに、ポンっとひとりになりたかったりはするけれど、それでももっといろいろな、例えば法律然り、お金にまつわる国や行政の支援や援助然り、学ばなきゃなーと思っている。対人支援はもちろんのこと。

例えば「社会参加」という言葉が僕は好きではない。障害のあるなしに関わらず、ひとはそもそも既に社会参加を生まれた時からしている、と考えている。社会参加に次いで、「自己実現」や「達成」も好きではない言葉だ。特に障害者福祉に携わっていると尚更。ではなぜそう思うのか?。僕がそもそも何かの目標を掲げて、達成を目指し、実現するという話が好きではない。ただそれを踏まえて、なおそうしたフレーズに反発すら覚えるから、ずっと考えている。

それは例えば携わっていた子供の利用者が亡くなった際、様々な事を考えたけれど、もう生きているだけでいいとは(その場面では)、言えなくなってしまった。僅か10歳にも達しない子供の死を前に、僕はまだ沈黙したままでいる。

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