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精神統一して待っててね。

夜勤が増えて、忙しくしています。
仕事上、1日に汗をかいてTシャツを取り替える事、数回。
それから長年、料理をしようとして先延ばしにしてきたのが、仕事で必要になり、たまに自炊して試作して、職場で出しています。
先日、上司がカレーライスを作っている僕を見て、「今日は肉じゃが?」と聞いてきて、
そうか、カレーと肉じゃがは近いのか、
発想の転換…料理然り、仕事でも考え方でも、
示唆された。

先日、ずっとイベントをやってきて、いまは中断している仲間(先輩と呼んでます)夫婦と3人、盆踊りをやっている神社に行く。
ビールやフランクフルトを買い込んで、踊る二人を見ていた。
最後にボン・ジョヴィの曲がかかる。
「盆ジョヴィ」としてバズっているらしい(さらにいろいろうとい僕)。
僕は酔って、ついつい、ねぇ、アンダーワールドの「盆スリッピー」がかかったら最高だね!
なんて笑う。
「盆トゥビーワイルド」はちょっと違うか…、
「盆インザUSA」だと、めちゃくちゃポリティカルなものを孕む…などと言って、呆れられたりする。

音楽、聴いてる?と先輩が聴く。ずっと聴いてるよ、と言う。音楽だけが友達って言ってたもんな、うん、と笑う。
前よりは離れたいま、話せることもある。
俺、45歳の平均年収になったよ(もちろん平均年収って言っても、45歳 平均年収で検索して、そのサイトによるけど)、と言うと、
喜んでくれた(収入がなかった時代もあるわけで)。

翌日も休みで、一緒に住もうって言われて、
結局は断った友達の住むところに初めて行く。
立ち飲み屋で軽く飲んだあと、友達が病院に行く、と言う。いま?と笑う。
ちょっとどっかに入って待ってて、と言われてから2時間、初めての町を彷徨い、どこにも入れない。
病院終わりの友達が、それを笑う。
だけど、処方箋を扱っている薬局が19時でだいたい閉まっている、と友達が言い、
僕は20時まで開いてる薬局を探し出し、電話で聞いて、タクシーで向かう。
その薬局、小さな男の子が店先にいて、めちゃくちゃかわいい。
素敵な暮らしが見える一家のやっている薬局だった。

次に入った焼き肉屋さんで、コスパがめちゃくちゃ良くて、またビールを飲む。
店員さんが、僕のTシャツをさして、「フィッシュマンズですね?」と言う。それから靴をさして、「セサミストリートの絵柄がかわいい」と言う。セサミストリートの絵柄の描かれた黄色い靴は、利用者さんがセサミストリートを好きだと聞いて買って履いてるものの、異動したことで、その利用者さんとはあまり関わることがなくなってしまった、と友達と話して、「らしいエピソードだな」と笑う。

さらに夜の町に繰り出して、お店の方と初期パンクが好きだと盛り上がっていたら、20年前にたまに下北沢で見ていたバンドの名前が二つ、スタッフの方から出たのにはびっくりした!。
いまも精力的に活動しているインディーズのバンドではあるけれど、何回か見たライブや話した打ち上げもよく覚えてる。

それから住むはずだった友達のうちで寝る。
友達はさらに飲みに出かけ、朝というより昼間に帰ってくる。
デザイナーズマンション、いま引っ越しを考えている僕には(そこは高いけど)、住まう、という考えに触れて、料理を始めたこともあり、
また友達のうちに行くその時の見方が変わってくる。

elekingの野田努さんが、ある日、LOULA YORKEというアンビエントのアーティストのレビューを書いていて、聴いてみると、その2枚のアルバムがとても刺激的なものだった。
最近はずっとギターが鳴っている、パワーポップやパンクを聴いていた僕のモードがまた少し変わり、レコードを探してみる(いまのところ、なさそう)。ただ、DJを再開したくなるくらいにはクリエイティブな部分を刺激される。

昨日は仲間とランチをした夜勤明け、
仮眠したあと、ミートソーススパゲッティを作ってみる。
何か足りない、と思いながらYouTubeをかけて、食べていたら、
LEXとLANAの「明るい部屋」のライブが流れて、(最近その曲ではずっとなんだけど)泣いてしまう。
the first takeのKEIJUとAWICHが続けて流れ、やはり食べるのを止めるくらい泣く。

音楽だけはずっと聴いてるな、と改めて思う。

昼間会った仲間に、大切な女性が、僕に
「精神統一して待っててね」と伝えて、と言っていたと聞く。「夢を叶えた場所で会いましょう」と約束したひと、それから時間が経ち、
「一緒に夢を叶えていきましょう」と勝手に思っているひと。
それがどういう意味かはたぶん考えなくてもいい。
しばらく会っていない、けれどずっと僕の根っこにいる。
例えば、料理だって、「あの子に食べさせたいのね」と言われて、そうだね、と思う。
実際には彼女の暮らしは知らない。近況も知らない。
ただ、「いつか僕にお嫁さんが来てくれたとしたら」なんて子供じみた妄想で友達と遊ぶ時にも、「いまはエッジのきいた会話や面白さより、穏やかな暮らしができる相手がいい」と恋愛について語ったり、引っ越し(いまよりは広い部屋に住みたい)を考えた時、ずっと彼女のことを考えて、少しだけ気分が上がる。

次に会えるのがいつかは分からないけれど、
精神統一して待ってよう、と僕は自分の単純さを笑う。

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