ふらりと入れるカフェがなくて、心細くなった旅の途中
ここ数年「旅」といえば、もっぱら一人旅になってしまった。シンプルに、気軽に旅に誘える友人が少ないのだ。
大学に進学したとき、高校時代に仲のよかった友人たちはほとんど都会に行ってしまった。社会人になったら、大学時代の友人とは休みが合わなくて自然とお互いに誘わなくなった。
新しいことに挑戦したいと、意を決して入会したオンラインスクール。そこで出会った友人たちも、旅に誘えるほどの仲は深められていない。(年齢的に家庭をもつ友人が多くなってきたのもあって、誘いにくい…)
とまあ、そんなこんなで一人旅が板についてきたこの頃。私はいま大阪にいる。事前に行きたい場所や食べたいものは調べてきたけれど、少しは足を止めて休憩したい。
派手なものはなくてよい、人気店じゃない方がよい。一人でも入りやすそうな雰囲気で、お店独自のメニューがあって、禁煙席で騒がしくないカフェはどこにあるのだろう。
名古屋にはそんなカフェがいくつか思い浮かぶ。友人が教えてくれたカフェ、ネットで見つけたカフェ、散歩中になんとなくふらりと入ったお店。
実際に立ち寄って見つけた、私のお気に入りのお店たち。
見知らぬ土地に行くとき、なにが寂しいかって、一緒にいく友人がいないことではないみたい。(一人でいることに馴れたのもある)
私はなによりふらりと立ち寄れる「いつもの」カフェが頭に浮かばないことが寂しいのだ。カフェはただコーヒーを飲む場所ではなくて、ゆっくりと心を落ち着かせる居場所のひとつ。
見知らぬ土地に行くと、身近な存在だったカフェが、なんとなく遠い存在に思えて心細くなる。
誰かのおすすめが私にピッタリ合うわけではないから、やっぱり一軒ずつ行って試すしかないみたい。一人旅、知り合いがいない町。馴染めないそわそわした心が、少しでも安心できる場所を探している。
ああ、今回見つけたカフェもまたしっくりこなかった。居場所を見つけるのは本当に難しいね。