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「そろそろ秋」

 坂を転がり落ちるがごとく、夏の陽とく落ちぬ。日高きころは汗あゆほどに夏を感ずれど、入り日すれば忽ち夕空秋めきぬ。朱色なほ鮮やかに、蜻蛉の多く飛び違ひたる。夜の帳が空を覆ふころになれば、草叢の陰より虫が聞ゆ。また風も涼しく流る。
 雲去れば空万丈に星輝きぬ。徒然と眺めをれば、音もなくひとつふたつと夜を流れるものあり。その疾くこと願ひ宣り給ふこと能はず。ただ虫の音盛むに奏で合ひたり。切々たるさま我に似たるかな。


 メモ帳のなかから、いつか書いた日記?のようなもの。古文調ですが、浅学ゆえに間違いや笑い草の表現も多いかもしれないです。個人的なんちゃって枕草子です。
 もうすぐ秋ですね。秋かどうかは雲と夕暮れの空の色と蜻蛉の数が教えてくれます。自然はカレンダーよりも親切かも? 数字でなくて、こういう種々の風物で刻を知るのも大切ですね。みなさまは秋をなにで知りますか?

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