マガジン

  • 自分が経験できなかった世界線の話

最近の記事

金木犀のかおり

わたしのなかで金木犀は秋よりも、夜が似合う花 幼い頃からずっと傍にあった花 物心がついて、金木犀の香りを『いい匂い』と感じてからは 夜、自宅の玄関前に咲く香りを楽しむために、昼間に出掛けていた。 秋にしか香らない、儚い花 金木犀の香りに執着して  金木犀の香水を買った なんか違った わたしが恐れていた、なんか違う の 感覚 ホンモノに 人工物は 勝てなかった。 あの甘い、懐かしい、消えそうな香りを あの人は「知らない」と言った。 金木犀を知らない人生も、世

    • わたしのものが相手に届いた事実を知ったとき、地球は繋がってるんだなと強く実感

      • 遠隔の衝動

        ある人と電話をしたときに、 『そんなに冷静なのになんで恋愛は不器用なのかね』 『なんで恋愛においてはそんなに衝動的なの?』 と、何回か言われたことがある。 まあ、普通に疑問だと思う 普段の生活やnoteでは、至って冷静に物事をみているタイプだし、見た目は落ち着いてそうと言われるし、5年とか付き合ってる恋人がいそうとも初対面の人に言われたこともある。 でも実際は、すごくすごく、衝動的だった。 会いたいと思った人にはアポ無しで高速を7時間飛ばして会いに行く。途中で向か

        • 人間だった

          また衝動。1秒でも早く記録しないと 感情が死んでしまう。 今までやんわりとしか想像した事がなかった、「本人」の写真を見るということをした。感想は、人間だった。これに尽きた。毎日話してるんだから絶対人間なのは理解していたのだけど、やっぱりちょっと具体に欠けていた。 カタチが見えないものを信じられないわたしは、話している相手はAIなのかとかを、漠然と考えていた いま、本人の写真を見た 動いている動画も いつもの声だった 本人だった 笑ってた、 人間だった

        金木犀のかおり

        マガジン

        • 自分が経験できなかった世界線の話
          9本

        記事

          そっちがわの世界をちょうだい

          ねーいまの景色写真で送ってよ って言ったら スピーカー越しに、遠く カシャッ ってきこえて まったく見た事のない、外の画が送られてきた。 同じ時間なのに、まだ幾分か、そちらの方が暗かった。 日本列島を縦(?)に半分にしたときの そっち側とこっち側 数えられないくらいの僅かな秒数で、 たぶんそっちのほうが日が暮れるのが早かった 夜中に声を聞いたとき、 「あ、夏の音がするー」と言われた こっちでは慣れている聴覚でも、 そっちからしたら非現実的なのか 夕方にいきなり

          そっちがわの世界をちょうだい

          7の歌なのか

          Said I wanna be with you 僕は君と居たいって言ったんだ I just wanna be with you 僕はただ君と居たい Yes, I wanna be with you そう、君の傍に居たいんだ Until I die 僕が死ぬ、その時まで

          7の歌なのか

          ephemeral

          ろくに寝ていないので脳のキャパが足りなくてバグっている。いまが一体何月なのか、つい先程まで記憶から抜け落ちていた。必死にDAYを追っていたカレンダーの数字と曜日が合わなくて、何度も何度も確認して、やっぱりわかんなくて人に聞いて、ひと月前のカレンダーを見ていたことに気づく。一回しっかり寝たら自律神経はきっと正常になるだろうけど、それが嫌でキューピーコーワを飲むなどして脳内を騙し続けた。 意外と昼間の自分は普段と変わらないように振る舞えている。講義中も寝ないし、なんなら集中力は

          ephemeral

          1000万と結婚

          昨日突発的に「1000万ってデカいと思う?」と聞いた もちろん、金額としての話 「デカいな」 「1000万もらうのと、1000万分の価値のあるもの、手に入れるならどっち?」 「20代なら経験かな」 経験だと言ってくれる人で良かった。 でも、「30代では」違うんだな とも思った。 20代のまとめ本(仮)に、1000万について書いてある項がある わたしはなぜか、その項が一番引っかかっている 1000万を手に入れるなら、 ・1000万を稼ぐ男と結婚する ・投資を

          1000万と結婚

          異世界幸福世界線

          子供を見送る母親を見て思う わたしにはまだまだ遠すぎる景色だと思った 子供がいるということ。 それは自分の人生の全てを新たな命に捧げること それを一生かけて守る覚悟 自分の自由を全て捨てるということ その命が誤った選択をした時、責任を全て請け負うということ 好き嫌いで物事を決められないということ 自分の過去を消去して、理想の母親になりきること それを継続する義務があること もう二度と後戻り できないということ 10代後半で将来を約束した友人、 そのほとんどが限りなく軽

          異世界幸福世界線

          この人の言葉に殺されたい

          たしかにそれが一番きれいかもね。

          この人の言葉に殺されたい

          ほぼ同じ価値観の人と同じ時間を共有していても、やはりこちらとそちらで思うことは違っていて面白い。そういう意味でこちら側の世界では とタイトルをつけた。一応の補足

          ほぼ同じ価値観の人と同じ時間を共有していても、やはりこちらとそちらで思うことは違っていて面白い。そういう意味でこちら側の世界では とタイトルをつけた。一応の補足

          こちら側の世界では#2

          慢性的な寝不足が続く この数日の寝不足は、試験勉強の辛いものとは違って、自分で選択したものなので不思議としんどいものではなかった 寝ないことで逆にずっと夢の中のような、夢を見るより遥かにずっと夢みたいな時間だからこのままでいいと思ってしまっている自分もいて驚きだった 昨日、20代の答えのような本を教えた。 30代半ばの人には 「私が感じる中で限りなく20代を象徴する総まとめ」がどのように映るか知りたかった 22か、23の時に、自分が生きる上でぶつかるであろう各ライフ

          こちら側の世界では#2

          こちら側の世界では#1

          今から1週間前、東京の野音でAge Factoryのライブがあった。 『東京』『野音』『Age』 どれも自分にとって特別に感じているもので、そんなライブが最高じゃない訳なかった。 でも一人だった。 ライブ終わったあとも、一人だった。 寂しかった。正直、恋人や友達と来てる他大多数の人間が羨ましくて仕方なかった でも誰かと来てたら余韻に浸れなかった。たぶん。 終演後は高まり再確認したバンドへの愛と、大雨に3時間ほど打たれ続けた非日常感と、地元ではないため落ち着かない感

          こちら側の世界では#1

          好きでいさせて

          わたしが 椎木さんのソロでいちばん好きな曲。 この曲知ってる人いるのかな? 再生しながら下の歌詞みてね 若いわたしは、この歌詞刺さりました。 (サブスク音源ないのでカバーだけど) ねぇ あの帰り道 あの時にはもう決まってたの? ねぇ それならあのとき 買ったジュースのお金返してよ 新しい彼氏もいい男だってね。 僕に比べてどうなの? 比べてよ ただ見てるだけ ただ目で追いかけてるだけ あと寝る前に君の日記を読むだけ それだけ 楽しいこととさ やらしいことだけ思

          好きでいさせて

          人生狂わしてくる人との出会いはもうおわりでいいよ。残り半世紀はゆったり安心して生きていきたい

          人生狂わしてくる人との出会いはもうおわりでいいよ。残り半世紀はゆったり安心して生きていきたい

          愛がなんだ

          大学生のとき、「愛がなんだ」を映画館で観た。 高校からの付き合いの、女3人で観た。 一人は、愛がなんだの予告でぶっ刺さり、 自分の状況をテルちゃん(主人公)に当てはめたがっていた女 もう一人は恋愛経験のない女 そしてわたしだった。 映画が終わったあと、わたしはため息をついていた。 ぶっ刺さっていた女は泣いていた。 もう一人は真顔だった。 恋愛経験のない女は、愛がなんだを観ても 愛がなにか分からなかったらしい。 もう一人の女は、自分と当時好きだった男の末路を映画越

          愛がなんだ