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50「詩」雨粒

みんなたったひとつだけ
いのちをもらって産まれてくるのに
みんなたったひとりでいつか
もらったいのちを返す日がくるのに

なんだろう
産まれおちたその瞬間から
幸せと不幸せの
どちらかにちかい場所にいるのは

ひとりの力では
どうすることもできないけれど
なんとかしなきやとおもう
幸せにちかい場所にみんながいてほしい
きれいごととか偽善とかそんなんじゃない
ただそうおもう
自分が無力だなんてことずっと昔から
知ってるけれど
それでも
なにかできないか


屋根も田畑も雑木林も
分け隔てなく濡らしていく
雨音を聞きながら
雨粒ひとつひとつにうつる形のない
それでも確かにある幸せの色を見つけたくて
見つけたら きっと
軽い気持ちになるのが分かっているから

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