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お元気で
Mさんご夫妻がお嬢さんの住む神戸にお引越しなさるとのこと。
寂しくなります。
Mさんご夫妻は教会のミサにほぼ毎週いらしてました。私はあまり教会に行かないのですが、行けば必ずお会いすることができました。
小学校2年から聖歌隊に混じって歌っていた息子をことのほか可愛がってくださいました。社会人になり息子はほとんど教会に行かなくなりました。それでも、ミサでお会いするとMさんは、
「坊やちゃんはお元気?
あのボーイソプラノの素晴らしい声が忘れられないよ。」と必ず仰いました。
Mさんご夫婦は昔パリにお住まいだったそうです。芸大でオーボエを専攻なさり卒業後国費でパリ音楽院に留学なさったとMさんご自身から伺いました。
その後胸の病気でオーボエを断念したそうです。
多くをお話しになりませんが、その時の辛さがどんなものだったかお察しするに余りあります。胸が潰れるような思いになります。
Mさんの留学中、奥様はフラワーアレンジメントの資格をお取りになったそうです。長い間教会の祭壇に毎週毎週お花を生けてくださいました。
ここ十年ほど教会でお花を生けるのが当番制になりましたが、それでも、クリスマスや復活祭などカトリックの祝日にはいつもMさんの奥様が素晴らしいアレンジメントを生けてくださいました。
12日、この教会で生ける奥様の最後のお花でした。
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季節のお花をふんだんに使った凛とした美しさのあるアレンジメントでした。
ちょうどキリストの昇天の祝日。
天に向かって真っ直ぐに伸びていくような、
イエスさまの生き方を思い浮かべる作品でした。
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