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23皿目 “ 毎日通いたい定食屋の看板メニュー ” ぼん平|元気の出るカツカレー
取材で日本全国を飛び回っている編集チームの一員・T郎が、旅先で食べたカツカレーをゆるーく紹介していきます。ご当地ものや地元の名物というわけではありませんが、いつも頼んでしまうのがカツカレー。旅先で食べるカツカレーは、旅の開放感が背中を押す「ちょっとした贅沢」であり、旅の続きを楽しむための活力の源なのです。
毎日通いたい定食屋の看板メニュー
愛媛県には風光明媚な棚田や段々畑がたくさんあります。西予市明浜町にある狩浜の段々畑もその一つ。気の遠くなるような数の石積み、季節ごとに彩りをみせる菜の花や蜜柑、そして海。すべての要素がガッチリ組み合わさって、ここにしかない美しさを誇っています。このあたりはリアス式海岸のため平地が少なく、斜面も利用して農作物を育てようというのが段々畑のはじまりで、石積みに石灰岩が使われているのも特徴なのだそうです。
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明浜地区から車で1時間弱、宇和島市内にある食事処「ぼん平」がこの日の夕食。お弁当も提供する食事処で、創業60年を超える老舗なのだそうです。宇和島駅からだと、歩いて12〜3分。なんと、営業時間は18時から24時30分。大人のための食堂ですね。
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店内に入ると、お惣菜が並んだガラスケースがまず目に飛び込んできました。これは楽しそう! こういうお店は、たいてい美味しいと相場が決まっているのです。
開店してすぐだったのに、持ち帰りのお惣菜を買うためにちょっとした行列ができていたので、我々はカウンターに座りじっくりとメニューを眺めることに。
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おでん、きんぴらごぼう、焼き魚、ハンバーグ、やきそば、オムライス。ガラスケースの中にないメニューも注文すればすぐに作ってくれるそう。迷っていしまいそうですが、この日は事前にカツカレーがあることは調査済み。慌てることなく、心を落ち着けて予定通りトンカツカレーを注文。でもガラスケースの誘惑には抗えず、小鉢に入ったポテトサラダを追加で頼んでしまいました。
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カウンター席から、調理の様子をずっと凝視していたので、目の前で揚げられたカツが到着した時、もう期待値はマックス。さっそくいただきます!
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カツは、うすい豚肉を何枚も重ねた、いわゆる「ミルフィーユカツ」タイプ。さっくり軽めの衣の中に、ジューシーで柔らかいお肉。アクセントでフライドオニオン。まずいわけがありません。幸せの味です。
カレーは、見た目の通り濃厚で、特に甘さが際立ちます。この甘さは何かに似ている……。そういえば、入り口に掲げられていた看板で「牛すじカレー」がおすすめされていたような……。
店員さんに聞いてみると、トンカツカレーに使われているのもこの「牛すじカレー」。どおりで甘みとコクがすごいはずです。
リーズナブルなトンカツカレー(750円)で、まさに“看板メニュー“の牛すじカレー+ミルフィーユカツが楽しめるなんて、こんな贅沢があっていいのでしょうか。そしてガラスケースの中には、未食の小鉢小皿がずらり……近所にあったら、毎日でも訪れたいお店でした。
ぼん平
愛媛県宇和島市丸之内4-1-22
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