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「持続可能な社会を目指して、世代や境遇をこえて手を取り合う」|モンテディオ山形SDGsコーナー体験記

最低気温が氷点下になる日も増え、初雪が降り、山形にも冬が訪れてきました。今シーズン最終節となった12月5日のギラヴァンツ北九州戦。SDGsコーナーでは、デフフライングディスク山形クラブの協力のもと、フライングディスク(フリスビー)の体験会や、山形中央高等学校生徒が開発したボードゲームの紹介が行われ、寒さを吹き飛ばす盛り上がりを見せていました。

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障がいのある方との交流を通して広がる世界

今シーズン、モンテディオ山形は全てのホームゲームで、SDGsコーナーの取り組みを進めてきましたが、車椅子利用者がボッチャを説明したり、目の見えない方とブラインド囲碁や将棋を対戦したりするなど、障がいのある方とサポーターが交流する機会が頻繁にありました。なかでも、聴覚障がいを持つ方が登場することが多く、この日も山形県内のデフ(DEAF=耳が聞こえない人)で結成された「デフフライングディスク山形クラブ」によるフライングディスクの体験が行われました。
フライングディスクは、マトに目掛けて投げる体験と、実際にミニコースにチャレンジする2種類を行いましたが、力任せで入れようとしてマトに入らない人もいれば、器用に投げる子どももいるなど、老若男女関係なく楽しんでいました。コーナーには、手話通訳者のスタッフもいましたが、聴覚障がいのあるメンバーと、手話のわからないサポーターが、通訳を介さずに身振りや口話でコミュニケーションをとっている姿も多く見られ、フライングディスク体験が手話やコミュニケーションの勉強にもなっているようでした。

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また、ユニバーサルスポーツコーナー脇では、手話体験教室を開催しました。手話体験教室は、今シーズン3回目で、サポーターのみなさまに、簡単なあいさつのほか、サッカーの応援に関する手話を学んでもらっています。なかには毎回参加された方もいるようで、「手話に興味があったけど、なかなか学ぶ場所がなかったです。こうして、サッカーの応援に来ただけで、手話に触れる機会があるのはうれしいです。手話サークルの見学も検討しています」と笑顔で話してくれたサポーターもいました。また、ブースで手話を学んだ高校生の一人は「友達が手話を勉強していて少し教えてもらったことはありましたが、今日は実際に耳の聞こえない人から教わることができてよかったです。今日、学んだ手話は、機会があれば使いたいです」と話してくれました。

手話に限らず、今年の夏に話題を集めた「ボッチャ」や「ブラインドサッカー」などにも当てはまりますが、「興味はあるけど、やる機会がない」、「どこでしているのかわからない」というケースが多いようで、シーズンを通して、SDGsコーナーが体験のきっかけになっていると感じることも多かったです。

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自分たちが住む街に、より興味をもつために

SDGsブースでは、山形県立山形中央高等学校の1〜2年生有志によるプロジェクト「山形しかCATAN!」の紹介が行われました。カタンとは、無人島を開拓しポイントを稼ぎ競うドイツ発祥のボードゲーム。生徒たちは日本の販売元から許可を得た上で、蔵王温泉と山形市七日町にフィールドを置き換えた「カタン」の開発を今春からスタートし、11月10日に完成させました。「蔵王温泉開発版」は未開発の温泉地という設定の蔵王温泉を、蔵王の資源を活用しながら開発を進めていくもので、「七日町発展版」は七日町にある魅力を活用しながら、客を集め、店を大きくしていくことを目的にゲームを進めていきます。ゲームには、実際にある店舗や企業が登場し、「七日町発展版」では、ポイントをカウントするカードに、店の営業時間や定休日などが掲載されています。この日は、紹介だけでなく体験もでき、なかには、蔵王温泉版も七日町版もプレイした人もいました。

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開発をした高校生の一人は、「開発にあたり、地元の人にお話を聞く機会も多かったです。蔵王も七日町も身近にある場所ですが、知らないことも多く、良いきっかけになったと思います。今日も、たくさんの方に興味を持っていただきうれしかったです」と話してくれました。

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小さな支援が集まリ、大きな輪になっていくということ

また、10月10日のブラウブリッツ秋田戦に続き、「一般社団法人やまがた福わたし」によるフードドライブも行われました。フードドライブとは、地域住民から食品を集めて困窮する家庭への食糧支援に役立てる取り組みで、同法人では今年度だけで9トンの食品を集めてきました。この日も合計で約90人のサポーターが、レトルト食品や乾麺など約300食品を持ち寄ってくださいました。さらに、フードドライブの隣では「(認定)特定非営利活動法人ジャパンハート」による医療支援企画も実施。こちらは、食品ではなく、書き損じハガキや金券、壊れた貴金属などの有価物を持ち寄っていただくもので、会場で回収した有価物は、業者で査定および買い取りがされた後、医療支援に利用されます。約40人の方にブースにお立ち寄りいただき、切手やハガキなどが持ち寄られました。

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一人ひとりの支援の輪は、決して大きくはないかもしれません。だから取り組まないのかと言えば、もちろんそうではありません。どんどん集まっていく食品や物品を見て、小さな輪が大きな動きになっていく様子を垣間見たように感じました。

最後に
参加者:801人:来場者(6,388人)に対する割合:12.54%

持続可能な社会を目指していくためには、自分の周辺だけではなく、世界を広げ、さまざまな視野を持つことが求められると思います。そのためには、多様な気づきの場が重要であり、また個々人の小さな取り組みが集まり大きな動きに昇華していくためには、プラットフォームが必要になっていきます。モンテディオ山形のSDGsコーナーが、その役割を少しでも果たしてこられたなら幸いです。
3月からSDGsの取り組みがスタートし、関わってくださる企業や団体、またコーナーへの来訪者数は、回を重ねるごとに増えていきました。特に秋以降は、協力団体のみなさまから「他のイベントに比べて、参加者数が多いだけではなく世代も幅広い」と驚かれることが多く、モンテディオ山形の取り組みが、たくさんの方に定着してきたように感じます。
今後も、持続可能な社会を目指し、地域とともに成長していければと思います。SDGsコーナーにご協力いただいた企業・団体のみなさま、ご来場いただいたサポーターのみなさま、ありがとうございました。

モンテディオ山形SDGsコーナー体験記 vol.20 12月5日 vs ギラヴァンツ北九州
ライター
松田 陽

●SDGsパートナー

株式会社エコスタイル
株式会社Kanatta
株式会社チェンジ・ザ・ワールド
豊島株式会社
株式会社ポチくる
株式会社笑子
イーレックス株式会社
株式会社ミズサワセミコンダクタ
山形朝日株式会社
株式会社京都スペーサー
株式会社カオナビ
株式会社ソフィア
株式会社スマートチェックアウト

●ユニバーサルスポーツパートナー

株式会社庄内クリエート工業
株式会社QDレーザ
株式会社ライフエッグ
株式会社Innovation IFA Consulting