「これ何ですか?」と聞かれることが多いのでいつでも読んでもらえるように記しておきます‥マリアグリッドと私‥
私は、2年前に「マリアグリッド」というオブジェに巡り合った。
作っているのはかおりさんで、かおりさんは私の古くからの友人、ケイカちゃんの大学時代のお友達である。
当時、私は自分の生い立ちや自分自身について、考えがまとまらず悶々としていた。
そんな時、ケイカちゃんが「うちにおいでよ」と誘ってくれて、ぶらりと遊びにいったのが、マリアグリッドと出会ったきっかけだったのだ。
ケイカちゃんは、長年慣れ親しんだ地を離れ、北鎌倉に転居していた。小旅行のつもりで電車に揺られ、ついた先は緑深き地で驚きを隠せなかった。
なぜというと、ケイカちゃんは落ち着いた風情のある下町出身で、同じ地に住み続けていた。さらに、昔こんなことを言っていた。
「自分が生まれ育った場所が大好きで、雑多な街でないと落ち着かない」 「スキーに行って、自然に身を置くことはもちろん楽しい。でも、そわそわして早く家に帰りたくなる」
「スキー帰りに高速バスに乗って、高層ビルがだんだん見えてくると嬉しくなってくる」
そんなケイカちゃんが、オシャレな都心の戸建てを売り払い、自然一杯の北鎌倉に引っ越したのだ。環境もさることながら、精神面でも「最近、色々と吹っ切れた」と言うケイカちゃんに、私の身の上話を聞いてもらった。
当時の心境を今振り返ると、どうしてあんなことが引っ掛かっていたのかと不思議でならない。そんな話を、ケイカちゃんは否定も肯定もせず、淡々とそして丁寧に聞いてくれた。彼女は、キャリアカウンセリングの資格を持つ。人から悩みを打ち明けられた時というのは、相談者が心を開くために、その人そのものを丸ごと受け止め、そして何でも話していいというメッセージを送り、相手にとって安心できる環境を作ってあげることが肝心だ。それに、悩みがあり精神的に辛い時期に、人から手厳しいことを言われるのは辛いものだ。そのあたりがケイカちゃんは絶妙で、自分にとって負の体験や経験が、するすると口から出てきた。
ケイカちゃんと話をしているうちに、理屈抜きで、エネルギーが体内からあふれ出てくる感じがした。私の精神的エネルギータンクの目盛りが、ぐんぐん増えていき、タンクの量が満ち溢れるのを実感した。すべてを理屈なしで受け止めてくれる、北鎌倉という立地も私の心を躍らせた。
カウンセリング後は食事をご馳走になり、最後は30分ほど山登りをして帰宅した。
ケイカちゃんから、マリアグリッドを見せてもらったのはその時だった。聖母マリアのバストアップ部分を模した色とりどりのオブジェ。心と魂を清め、生命力を活性化させ、潜在能力や才能を呼び覚ますといわれる水晶。そしてそのマリア様と水晶を載せる様々な神聖幾何学ボードのセット。これらは色々な使い方ができるのだが、そのセットが部屋にあるだけでもその場所が神社のような「パワースポット」になる。何だか良く分からないけど、当時は「あやかりたい」とすがるような気持ちだったのが、正直なところだった。
それから丸2年たった現在、前述したように当時の悩みについて鬱積した気持ちは、一切無くなった。というか、気にならなくなった。もちろん、心というのは日々変動し、悩みはつきないものである。だから、現在でも今なりの悩みがあることは当然だが、「生い立ちは不動で、負の考えは払拭できない」と決めつけていたことが、視点が変わり「ものは考え様(よう)」と捉えること、これが腹落ちしたのだった。
のちに、かおりさんのオンライン講座に何度か参加させてもらい、またSNSを通じてかおりさんが日々常々発信していることを受け取ると、共感したり、はたまたマリアグリッドを知った時と同じく「なんだか良く分からないけど、あやかりたい」という思いを抱いたりしている。
しかし、それらは「自分の言葉で理論体系化はできないが、感覚的にビリビリくる」情報の方が大半を占めている。この、「なんだか感覚的にビリビリ」もしくは「ビビビビ」という言葉にならない心身の「反応」を鈍らせると、心が濁り、心と通じている身体が不調になるのではないかと、最近は考えている。
ケイカちゃんのカウンセリングスキルは、相談者の言葉を待ちそしてジャッジせずに言葉をまるごと受け取る方法だったのだが、マリアグリッドというオブジェを手に入れ部屋に置き眺めることで、カウンセリングと同様の結果が出たのではないだろうか。これは、コミュニケ―ションにおいて、自分から他者に「意識的」に言葉を導きだすために働きかける方法か、もしくはそれをせずに、相手が言いたい機会に委ね、ただ聞くことで偶発的に狙った言葉が出ることを待つ(たとえそれが相手側によって意識的に仕組まれていたとしても)方法なのか、どっちかといえば後者である。
では、なぜ置くだけでそんなことが起こるのか?もちろん、それには理由があるが、それはまたの機会に譲りたい(というか、勉強不足で理論的に話せない)。 でも、細かいことを知らなくても、私たちには「なんとなくあやかってみたい」という気持ちだけあれば十分なのだ。そして、マリアグリッドを手に入れさえすれば、あなたの日々は「ピピピ」とか「ビーッ」といったあなたが音で受け取った言葉、オノマトペが心身から溢れ出るはずだ。オノマトペという言葉にならない言葉が、いつか自分を語る言葉に変化して、それらを紡いで自分のことを語り出せば、結果的に「引き寄せ」ることに到達するのではないか。
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