理学療法士が勧めるメタボリックシンドロームのセルフチェック方法とは?
はじめに
最近はコロナウイルス対策のために、テレワークや自宅待機など新たな生活習慣が増えたために、体を動かす機会が減少しました。それに伴い、生活習慣病のリスクが高まりやすくなりました。今回は生活習慣病のリスクを減らし、より健康に日々を送るためにもメタボリックシンドロームの総論と、セルフチェック方法をお伝えします。
怠惰が招くメタボリックシンドローム!?
肥満や運動不足などが共通の基盤として蓄積されていった結果、生じるものがメタボリックシンドロームです。この中には高血圧や高血糖・脂質代謝異常などの動脈硬化に繋がる危険因子が含まれています。
過度の内臓脂肪が生み出す負のスパイラルとは?
・インスリンが出にくくなる?
過度の内臓脂肪が蓄積すると、そこからさまざまな体に悪影響を与える物質が体内に放出されます。
それらの作用によりインスリンが働きにくくなります。
インスリンは血液中の糖をまとめて保管する際に作用するため、高血糖状態の初期ではインスリンがたくさん放出されますが、高血糖の状態が続くと、徐々にインスリンが放出されにくくなってしまいます。
・次第に高くなる血圧
高血糖状態は、血液がドロドロになっている状態です。
これが血管の壁を傷つけるため、動脈硬化を引き起こします。
さらに、ドロドロの血液を少しでもさらさらしようとする作用が働き、ナトリウムや水分の排出量を少なくします。
よって体内の循環血液量が上昇し、心臓への負担が増し、高血圧が進行していきます。
・腎臓へのストレスも高くなる!?
高血糖の状態により、腎臓では水分のろ過を行う部位が障害を受けます。
そのため、普段は出ることのない糖が尿から出るようになります。
糖は腎臓自体も傷付けるため、腎臓の機能を低下させ、腎不全を引き起こします。
さらに症状はたくさん出現し、最終的に糖尿病へと発展していきます。
メタボはたくさんの病気を連れてくる!?
メタボリックシンドロームはたくさんの疾患のリスクとなります。
心血管疾患(心筋梗塞など)の発症リスクは男性で約2倍・女性で約3倍となります。
また、脳血管疾患(脳梗塞など)の発症リスクは男性で約2倍、女性で約1.5倍になるといわれています。
さらに再発率も上がるようです。
-ウエストが太いは危険信号?-
メタボリックシンドロームの診断基準の一つがウエストです。ウエスト周囲長が男性では85cm以上、女性で90cm以上となると疑われます。
セルフウエスト計測方法について
【方法】
立位で軽く息をはきます。
お臍のラインにメジャーを当て計測をします。
※脂肪の蓄積が著名でお臍が下に下がっている場合はお腹の一番出ている部分で計測をします。
終わりに
生活習慣病によるメタボリックシンドロームは誰にでも起こりうるものです。
一気に全てが起こるというわけではなく、少しずつ様々な症状が絡み合って出てきます。
意識を変えていくためのとっかかりでこのような測定をしてみていもいいかもしれませんね。
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