見出し画像

小学生が考える環境を破壊するキャラクター

「ワケナイキャラクター図鑑」は、小学生6名と数名の大人たちが大量の雑がみを使って制作した、環境を破壊する悪者キャラクターたちをまとめた冊子だ。

「ワケナイキャラクター図鑑」の発端は、仙台市の環境局が主催する夏休みの小学生を対象としたワークショップである。プログラムを通して環境問題に関心を持ってもらうことが狙いだ。

環境に関するワークショップは、だいたい環境問題の現状を知り、自分たちができることを考える啓発の意味を含んだプログラムを組みがちだが、大人の押し付けのような行儀の良すぎる内容では子どもたちは楽しくないだろうし、自分も参加者だったらなんだか居心地が悪い。そこで環境に悪いような悪くないような何だかよくわからないプログラムとして、ゴミの分別を呼びかける仙台市の100万人のごみ減量大作戦のキャラクター「ワケルくん」を倒す敵キャラを雑がみからつくってもらうワークショップを考案した。

ワークショップの当日は、大量の雑がみと文房具をテーブルの上に準備して、子どもたちに自由にキャラクターをつくってもらった。キャラクターの名前はもちろん得意技や弱点なども考えてもらった。
当日、参加した子どもたちが楽しんでいる様子を見て可能性を感じたので、後日、知り合いの協力を得て、小学生に集まってもらい、同様のワークショップを実施した。合計で50体以上のキャラクター生まれ、最終的にまとめたのが「ワケナイキャラクター図鑑」である。どのキャラクターもユニークで、悪さをするけどどこか憎めないやつたちである。


このワークショップと図鑑づくりでどれだけ子どもたちに環境問題を考えるきっかけを与えられたか不明だが、あれから数年経った今でも覚えてくれているようなので印象深い出来事だったようだ。


ごみの問題は深刻かもしれないが、そんな時こそユーモアを持って向き合いたい。大人からの押しつけのようなやらされ感のある真面目なワークショップにならないように気をつけたい。

※「ワケナイキャラクター図鑑」の購入はこちらから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?