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「何かいっしょにやりましょう」の罠

ちょっと変わったことをしていると知り合いや初めて合う方から「今度、何かいっしょにやりましょう」とお声がけいただくことがある。その場の雰囲気やイベント中で気が回らず「ぜひぜひ」と笑顔で返答してしまう。目の前にいる相手からの「何かいっしょにやりましょう」を真に受けてこの人と何かできないものか、一瞬だけ考えを巡らしてしまう。次の日に、そのときの自分の対応を思い出してうんざりしてしまう。

「何かいっしょにやりましょう」とお声がけいただいたその後、実際に形になることはほとんどない。それはそうだ。相手も具体的なアイディアや考えがあって発言しているわけではなく、(おそらく)ただなんとなくその場のノリや勢いで口を滑らせただけだ。「何かやりましょう」の「何か」はその時点で何もない。
あるいは、便乗系「何かいっしょにやりましょう」パターンである。仕事やプライベートでいろいろ企画する機会も多く、「周りから何かいつもやっている人」というイメージがついているようで、半ばこちらへの要望の形でお声がけいただくこともある。その場合の「何かいっしょにやりましょう」には「何かはそちらで考えてもらってあとは協力させていただきます」というの先方の思惑やスタンスがちらつく。あまりにも勝手である。何かおもしろいことをやろうとするときに、アイディアは出なくてもせめて一緒に考えほしい。こちらに寄りかかられても困る。
「誰とやるか」を一番先に持ってきても、うまく行かないパターンが多い。誰とやるかを考える前にまず何をやるのか。相手がいる前提で物事を考えるとその人に合わせた思考になってしまい、出てくるアイディアもつまらなくなる。

そういうわけで「何かいっしょにやりましょう」という軽はずみな発言に引っかからないように注意したい。

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