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最低賃金1000円超えるのはいいんやけど医療費は上げろよな!

異次元の改革をするとかなんとか、最低賃金上がるのは結構なことだと思います。物価も上がっているし、時給を上げないといけないのは重々承知しています。
何もできないなんの資格もない人間が時給1000円ということは有資格者にはもっと上がらないといけないわけです。

さて、ほぼ有資格者のみの職種の医療はどうなるのでしょうか。
何もない人が1000円なら当然もっと上げなければなりません。
保険診療に関して、売上は保険点数で決められています。1点10円です。その点数で金額が決められています。しかも保険点数は国が決めています。

さて、この数年で物価上昇は10−20%はしたでしょうか。
保険点数は数%しか上昇していません。これは分かりますか?
材料費が上がったのに、点数は上がっていないということです。
そして、これは売上が下がるという話ではありません。利益が下がるのです。これでさらに人件費も大幅に増量しなければなりません。人件費も固定費ですから、年間にするととんでもない額になります。

医科でも正直厳しいです。歯科はもっとでしょう。とてもじゃないですが、保険医療は終焉を迎えると思います。しても利益が出ないのです。誰がリスクだけをとって医療をしますか?赤字経営の病院ならお金を出してリスクをとっているようなものです。私も正直やめるかもしれません。それほど切羽詰まっています。

私は一人の患者さんに時間をとるようにしてきました。それは回転率が下がるということです。点数で決められている売上では効率が下がるということです。一応断っておきますが、私は処置が早い方なので、ガンガンに回すことは可能です。できるがしていないのです。

真面目にすればするほど医院がのっぴきならなくなってしまっています。
私の経営能力のなさが招いた自然淘汰といえば自然淘汰です。
まだ頑張りますが、私の理想としていた医療はここで終わるかもしれません。

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