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病気と共存したらダメですか?

従業員に質問をされた。
「義母(70代)なんですけど、高血圧なんです。自分で漬けている漬物とか梅干しが好きで、すっごい塩摂るんです。よくないですよね?」

僕は答える。
「無理に止めることないんじゃない?ある程度年齢で血管が硬くなると血圧上がるし、70も超えてるし、好きなもん食べさしてあげたら?」

家族として、健康のために控えさせたい気持ちもわかる。その気持ちを否定している訳ではない。しかし、本人の人生なのだ。例えば従業員の配偶者でまだ40代とかなら減らしたほうがいいという話をしたかもしれない。年齢を重ねると楽しみの多くは食事が占める。その中で自分の漬けた漬物食べて今まで生きてきたならそれが仮に原因で寿命を縮めたとしてもそれは本望だろう。

また違うところでは、友人のお父さんがタバコを吸う。しかも大動脈解離後なのだ。正直喫煙はやめたほうがいい。しかし、本人は止める気がないという。友人はやめさしたいらしい。この友人のお父さんも70を超えている。どうだろうか。後々もっと吸わないように止めてくれたらとか泣き言を言うタイプでもない。それが原因で死ぬならそれはそれでいいというタイプだ。また僕は言う。
「気持ちはわかるけど、もういいんちゃう?」

僕はがんを完治しなくてもいいと思っている。そこそこ自分の口で食べられて、自分の足で歩けるなら80まで生きられたら御の字だと思うのだ。それからは最低限痛みをとる治療をしつつダラダラ過ごしたら良くないですか?

もちろん個人によって価値観が違うので、何がなんでも生きたいひとは生きたらいいと思う。知人の外科医は100近い患者にオペ前に何か言いたいことあるか?と聞いたら「まだ死にたくない。」と言われたそうだ。
そんな一休さんみたいな、、、

僕は割と仕方ないと思うほうなので、諦めるというと聞こえが悪いがまぁそんな感じだ。しかし、患者さんと接する場合はなるべく患者さんの希望にそう。自分の価値観が正しいとは限らないことをわかっているからだ。

ただ、たまに医者がベホマか何かを使えるとでも思っているのか?と言う人もいるので、どこまでも希望に添えると言う訳ではない。

みなさんは医者に何を求めますか?

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