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新社名の「漫画と」にこめた思い

こんにちは! 2回めの投稿です。

前回が新社名「物語と漫画と」の「物語と」編でしたので今日は「漫画と」編です。(6月に社名がマンガワークスから「物語と漫画と」に変わります)

はじめに告白しておきますが、僕自身は小さい頃から漫画を好んで読んできたわけでもありませんし、漫画雑誌の編集経験もありません。よくある「漫画でわかる~」系の書籍なら何冊か出してきた程度の編集者です。そんな、どちらかというと漫画への思い入れのない僕(←言い切ってる。笑)がどうして社名に「漫画」の2文字を入れたのか?

理由は「漫画は事業を成長させるくらい強いの表現手段」だから。

僕が最初に勤めたベネッセコーポレーションは通信添削「進研ゼミ」を柱にした会社です。その「進研ゼミ」の事業を飛躍的に伸ばしたのは漫画をふんだんに使ったDMでした。でもそれって子ども相手だからうまくいっただけでしょ、と思われますか? 実は僕もそう思っていました。

ところが、まったくターゲットの違う会社が漫画を使い倒して会社を成長させた事例と出会い、ようやく漫画のすごさに目覚めました。それはサプリメント会社・わかさ生活の「ブルーベリー・アイ」のマーケティングでした。継続注文のお客様に4か月連続で創業者の半生を描きつつブルーベリーが視力回復に効くことを発見するまでの物語を冊子にして送っているのです。

試しにこの冊子、継続注文して入手しました。1号あたり64頁もあるんです。そして毎号、ラストが「続きが気になる!シーン」で終わっているのはお約束。4冊の漫画冊子を通じて、会社のことが好きになり、ブルーベリーっていいんだなと心底理解します。最初は単なるサプリメントのお客さんだった(別にメーカーはどこでもいいと思っていた)人が、漫画を使ったコミュニケーションの結果、「わかさ生活のファン」に育っているのです。

この会社のターゲットはベネッセと違って「大人」です。シニアといってもいい年代。そんな方々が「漫画を使ったコミュニケーション」でサプリをわかさ生活から買い続けるようになるのです。これってすごくないですか? まさに漫画には魔力があるなと本気で思いました。

その後、いろんなツテで漫画をビジネスに利用している事例を収集しました。気になるととことん調べる性格なのです。その結果見えてきたのは、漫画の「使い方」にはうまい事例とヘタな事例があること。詳しくはノウハウなのでここには書けないのですが(笑)、うまく漫画の魔法を使えば、本と同様に会社を成長させることができることがわかりました。

ここまでの記事だと全然得るものがなくて申し訳ないので、ちょっとだけノウハウを紹介します(^_^;)

よくLP(ランディングページ)に漫画が使われています。ビジネスに漫画を活用する事例といえば最初に思い浮かぶのがLPというくらい。しかしLPの漫画、意外にもあまり読まれていません。もっと言うとLP内の漫画は明らかに避けられています。これ、どうしてだと思いますか? 理由は「LPにたどり着いた人の気持ち」と漫画表現がマッチしていないから。LPに来た人は情報を得ることに対してとても積極的です。そういう人にとって漫画は「まどろっこしい」のです。早く正確な情報を得たい人は文字や図表に目が行きます。一方、漫画で表現された情報では不足することを無意識に知っているので漫画部分を飛ばすのです。

ビジネスで使う漫画は、誰に読ませたいかだけではなく、相手の気持ちや行動特性まで考えて制作することで、文字では到底できないくらいすごい行動変容をもたらすのです。

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