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新しい官能表現を考える会

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ランダムに選ばれた言葉を使って官能小説が書けるか試してみました。
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2020年10月の記事一覧

新しい官能表現を考える会 #3

新しい官能表現を考える会 #3

今回の検証語句



 温水に棲む生き物のように細い指が剥き身のペニスの上を這いまわった。いつもとは違う他人の手。それもよく見知った女の手が導く初めての快楽に、忠雄はまるで失語症にでもなったかのように明瞭な言葉を発することが出来なくなっているようだ。あっ。うっ。ただ意味をなさぬ短い声だけが白い湯気の中に漏れ、溶けていく。
「ね。腰を上げて」
 幸恵はそう囁いて忠雄の臀部に下から手を添える。こうな

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