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#021 ずっと愛され名盤に 『ソウル・ステーション』

モブレーさんは、まずは、このソフトなテナーサックスの音色が至宝。俺が俺がのジャズ界に、こんなやさしい音で勝負を挑んだ人は他にいない。でも、アンサンブルではきちんと存在感を示す不思議な音色だ。

そんな彼が、これでもか、これでもか、と名調子を繰り広げる「リメンバー」、ピアノのウィントン・ケリーも稀代と言えるソロで支える。アート・ブレイキーお得意のナイアガラロールで、コンパクトにまとまってしまいがちなセッションに大きな風穴を入れてくる。録音もよろしい。固くない初期のマスタリングの方がいいと思う。

とはいっても、地味な一枚。でも、なんともなくずっと聞かれ続けてきた一枚。それで名盤の不動の地位を獲得しているのだから、大した盤だと思う。聴衆が選んだ名盤なのでしょう。


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