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日記:春の俯き

2024.04.18

過ごしやすい気候になってきたのが嬉しい今日この頃。
目の痒さは若干気になるが、花粉もピークを通り越した。
先日、1月に設定した水温のままシャワーを浴びると、思わず「あつっ!」と声が出てしまった。慌てて水色の蛇口を捻ると、今度は「冷たっ!!」と叫んでしまう。水色の蛇口を捻り直して、元に戻すと、ちょうど良くて、笑みが溢れる。

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週1回の診察日。
何か自分の心が楽になるようなことを言われたはずなのに、なんと言われたのかがどうしても思い出せない。はっきりと、頭の中の塵を掃いてくれた言葉があったのに、診察室を出る頃には記憶から抜けていた。考えれば考えるほど分からなくなってきて、思い出せない自分に、また落ち込んでしまう。でも、全体の話としては「ちょっと頑張りすぎなんじゃない?」というような内容だったので、肝に銘じて、もうこれ以上考えるのは止めておく。

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外出から帰ってくると、決まって睡魔に襲われる。
身体の疲れももちろんあるが、知らない人がたくさんいる場所に行くことに対して張っていた気持ちが、一人になって一気に緩むのが大きな原因だと思う。
眠気を醒まそうとして、少し早めのシャワーを浴びて、洗顔とドライヤーを終えて一服する頃には、先ほどよりも強い睡魔。
このとき、潔く眠ることができたらどれだけ気持ちが良いのだろう、とつくづく思うのだが、それは今の生活上、許されることではなくて、意識に逆らって降りてくる瞼を、必死に持ち上げる。

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最近、セブンイレブンの「北海道チーズのチーズケーキタルト」にハマっている。近頃のコンビニ菓子パンの値段からすると、わりかし良心的で税込138円。そこまでチーズの味は感じないけれど、タルト生地の丁度良い食感、そして甘味と塩味の絶妙なバランスが病みつきになる。鼻詰まり気味な私の感想。
あまり人気がないのか、近くにあるセブンイレブンでは、他の菓子パンが挙って品薄あるいは欠品になっている最中、堂々と3、4つ陳列されていたりする。
気になった方は、是非食べてみてください。冷蔵庫で少し冷やして食べると、なお美味しいです。

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好きなものが昔から変わっていない人を見ると、不思議な安心感に包まれる。
旧友と久しぶりに会うと、思い出話に花を咲かせがちだが、その中で「昔、あれ好きだったよね!」「うん、今も好きだけどね」という会話が生まれると、ひっそりと喜びが湧く。
移り変わりが激しい世の中で、新しいものが生まれて、古いものが廃れる。でも、その新しいものの中には案外すぐに終わるものもあれば、古いものの模倣にすぎないものもあるし、古いものの中には原型のまま再熱することもあれば、リニューアルされるものもある。そんな創造だったり不朽だったりを繰り返す世界に生きながら、昔好きだったものの愛情が今もなお冷めていないという事実。きっと、その好きなものはその人の人生の核となっているかけがえのないもので、そんな大切なものを持っているということが途轍もなく素敵に思えて、勝手に嬉しくなる。
そして、そういう人は、とても信頼できる。

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イヤホンから流れてくるのは、NUMBER GIRLの『裸足の季節』。
以前ラジオで話した遊びの一環で、今日は『SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT』というアルバムを聴いた。このアルバムのタイトルとジャケット、とてもよい。
私の場合、書店で本を買うときは、作者やあらすじよりも、タイトルとデザインを重視して選ぶことが多い。いわばジャケ買いというやつで、見た目が自分好みの本があれば、あらすじと中身をさっと眺め、よほど興味がない、あるいは難しいものでなければ、欲しくなる。最近のその例は、能町みね子さんの『私以外みんな不潔』。購入したのは文庫本だったが、単行本のデザインが特に好き。
音楽もこういう感覚で触れていきたい。今はほとんどの楽曲がサブスクで手軽に聴けるおかげで、CDショップに出向くことは全くと言っていいほどなくなったが、たまには足を運んでCDラックと睨めっこしたい。もちろん、タイトルとデザインだけで選ぶのだから、中身でハズレることもあるのだけれど、それでもそういう軽いきっかけから色んな作品に触れることは、文学にしても、音楽にしても、とても面白くて楽しい。
ちなみに、『SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT』、曲もめちゃくちゃかっこよかったです。今度はちゃんと歌詞を見ながら聴きたい。

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書きたいことが溜まっている。
書きたいと思う言葉が生まれてくるのは、気分が落ち込んでいる時が多いが、じゃあ最近はずっと気分が落ち込んでいたのかというと、そういうわけでもなく、ただ、落ち着いていたというのも違っていて、上がったり下がったりの日々。その波もそんなに大きいわけではない。
今の生活を続けていく中で、疑問に思うことはたくさんあって、その疑問は悩みになることもあれば、怒りになることもあって、疑問のまま残り続けることもある。いずれにしても、心と頭の靄はなかなか晴れることがなくて、大変な思いをするけれど、その思いを表現する言葉を見つけられた時の幸福感は、自分が文章を書くようになった約10年前から全く変わらない。もちろん、楽しいことも嬉しいことも、面白いと思える(思われる?)ことも、書き続けていきたい。

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ということで、また、近いうちに。ラジオの方も。





~Today's Song~
裸足の季節 / NUMBER GIRL



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