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終わり そして、始まり


これまでnoteや他のSNSで「精神的な事情により現在仕事を休職している」ということを何度か書いてきましたが、この度、復職することになりました。
職場も変わることなく、元々いた場所に9月から復帰することになります。


※これまでの休職に関する主な記事は以下からご覧いただけます。



復帰が決まった今の心境は、自分でも意外なほどに安らかです。
もちろん、考え出すと不安なことはたくさん浮かんでくるし、復職日が近づくにつれて、その不安は間違いなく強くなっていくと思うのですが、今は社会に復帰できることを素直に嬉しく思っています。この先の生活を楽しみに思う余裕もあります。



仕事を休み始めたのが2023年の8月末だったので、ここまで来るのに1年ほどかかったことになります。
休み始めたばかりの頃は、復帰するまで1年もかかるとは思ってもいませんでした。うつ病の場合の休職期間は平均3〜6ヶ月ほどだと何処かで見たことがあったので、時間の経過につれて焦りの気持ちは強くなっていったし、どうしても「もう戻れる」「戻りたい」と言うことができない自分を腹立たしく思う時期もありました。
でも、休職を終えようとしている今、この1年という期間は、確かに必要なものだったのだと思ったりもしています。





休職という出来事は、皆が経験するものではなく、自分の人生の中でも大きな意味を持ったものになりました。

内向的で心配性な性格なので、自分の中にある考えや感情を見つめてしまう癖が元々あって、振り返ってみるとその癖こそが精神的不調を起こすことに至った原因の1つであるとも考えられるのですが、この休職期間中は自分と向き合う頻度がさらに増えました。

"向き合う"と言ってしまえば聞こえは良いですが、ただただ弱い自分ばかりが見えて、追い詰められるばかりでした。自分のことを考えれば考えるほどしんどくなる。そうは分かっていても、自分の考えや感情から目を離すことができず、自己嫌悪に浸っては、自暴自棄になり、呆れ、諦め、怯え、時に絶望しました。
特に、休み始めたばかりの頃はその傾向が強く、職場や社会への罪悪感、自分の甘えに対する自覚、見えない将来への不安に苛まれ、何かしなければいけないのに、何もできない状況に踠いてばかりいました。



しかし、少しずつ体調と気分が安定するようになってきてからは、前向きにことを考えられる時間も増え、今まで自分が持っていなかった視野や考え方をたくさん得ることができました。
感情をコントロールする方法、生活リズムを整えることの重要性、仕事との向き合い方、コミュニケーションで大切なこと。
きっと休職していなければ永遠に得られなかったものだと思います。

この期間に得られたものは、今後自分が納得できる人生を送る上で必要となる、"自分の軸"を形成する一つ一つの要素になりうるものです。
実際仕事が始まれば、また辛いことも出てくるだろうし、思い悩む時間も増えるかもしれない。もしかしたら、その時間の中で、これまで得てきた大切なものを見失ってしまうこともあるのかもしれない。
だからこそ、その一つ一つを、忘れないように何度も確かめていきたいと思います。自分の軸が形成されていく過程を、自分自身で見守っていきたいと思います。



具体的にどんなことが得られたのかということも含め、休職期間の過ごし方や気の
持ち方などは、また改めて文章にしていきたいと思っています。
それは、自分がこの経験を忘れないようにしたいという気持ちと、自分と同じような状況に陥っている人がいた時、その人の役に立てるようなことがあれば嬉しいという気持ちからです。



休職期間中は、たくさんの人に支えられました。
直接的でなくとも、同じような経験をしている人の言葉や作品に救われることは少なくありませんでした。
きっと、力になってくれた人の中で、この文章を見ている人はごく僅かだと思いますが、この場を借りて感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました。




休職という選択が正解だったかどうか。
その選択をしてなかった世界を想像してしまう限り、はっきりと「正解!」と言うことは、私にはできません。


けれども、休職という決断をした自分のことは認めてあげたいと思います。
自分の人生を止めながらも進めた、その選択を尊重したいと思います。


これからの人生も、きっと迷うことがたくさんあります。
何を選んだらいいか、分からなくなることがたくさんあります。


そういう時は、「どんな選択をしても、そこから得られるものがあるんだ」という心持ちでいたい。
その姿勢の大切さを、この期間で学ぶことができました。


そして、人生における選択の自由と責任は、全てその人生を生きる自分にあるということ。
そのことを忘れずに、これからの道を進んでいきたいと思います。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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