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事故夢

今朝、とある夢を見た。
なんとも不思議というか妙な夢だったので、忘れないうちにここに残しておこうと思う。今、目が覚めた直後で、これからメモ帳に書き記していく。



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中学の頃の友達(今は全く音沙汰がない)とどこか深夜の高速道路を大型バスで一緒に走っていた。深夜のくせして車通りは多かったが何故か自分たちが走っている道路だけ異常に少なかった。調子に乗って運転席から離れ、2人で楽しく遊んだ(たしかトランプだったと思う)。


すると、何故かバスが次第に勝手にバックし始めた。後ろからは車が来ており、すぐに友達が運転席に駆けつけてアクセルを踏んだ。間一髪免れて、そこから運転を再開することになった。目的地もないままに走るのだが、不思議なことに、いつの間にか一緒にいたその子は自分がいるバスの前を走る乗用車を運転していた。そして先ほどまでその子がいた大型バスの運転席には自分がいた。その子も自分も楽しんで運転していた。その子は運転が上手かったから良かったが、自分は運転にそこまで自信がない。だから、その子がどんどん車を追い抜いて進んでいく中で、不安と焦りを感じながら必死についていった(大型バスというところがその不安を一層強くした)。一時、自分がその子を抜かす時もあったがすぐに追い抜かされた。何はともあれ、とにかく楽しんで走っていた。



そして前を走る友達の乗用車が、さらにその前を走る一般乗用車を抜きにかかる時にそれは起きた。負けじと自分もその車を追い抜こうと思った時、ぶつかってしまったのだ。その影響で進行方向が狂い、さらにその前にいた車、隣を走っていた車が巻き添いになり、挙げ句の果てに左手にあった電化製品店(ヤ○ダ電機だったと思う)に誰かの乗用車とともに突進した。

自分は無事だった。そして巻き添いにしてしまったいくつかの一般人も何故か無事であった。なんともいえない奇跡が起きた!と思ったがしかし、1人だけ蹲って動けない人がいた。40代前半の男性。自分は走っていた時に感じた焦りと不安を遥かに上回るような恐怖を感じた。するとそこで突然場面が変わり、中学か高校かどちらか分からないが、学校のようなところに移った。








しかし、話は続く。その学校の中で自分は1人の職員に、ある場所に連れて行かれていた。その場所は裁判所であった(学校の中に裁判所がある、というところが如何にも悪夢っぽい)。先程の事故についての裁判が行われるのだと悟った。そして、その場所には女性の裁判官が1人だけいた。そのせいで大部分の空席が逆に目立っていた。自分を連れてきた職員が僕を適当なところに座らせ、あるビデオを流した。このビデオの内容は覚えていない。ただ、それは記憶が曖昧というわけではなく、その夢を見ている最中すらかなりボヤけていたように思う。ビデオを流して少しの時間が経った時、いきなり中学生が複数人(1クラス分ぐらい)、来場した。どうやらその職員が「裁判見学授業」という体で呼び出したようだ。中学生たちは目立った空席に座り、中学生らしくペチャクチャと騒ぐ。僕はとても恥ずかしかった。今からお咎めを喰らう瞬間をこんなにたくさんの子どもらの前で見られるなんて。そんな気持ちだったと思う。そしてさらに、1人だけ今自分が現実で働いているバイト先の塾の生徒の姿も見えた。そして、その子も他の生徒と同様、お喋りやおふさげを楽しんでいた(現実でも普段からこのようである)。
職員は生徒を注意しようとせず、流れていたビデオもいつの間にか止まっていた。そしてここからの展開が妙に謎であった。




いよいよ裁判が始まるのか、と緊張と落胆に襲われていたところ、その職員(ここからは"先生"と呼ぶ)が生徒に椅子や机をどかして大きなスペースを作るように指示した。その指示通り、生徒は協力して物をどかし大きなスペースを作った(自分も手伝ったと思う)。そして先生は僕も含め、その場にいる生徒を半分に分けた。だいたい20人ずつぐらいだ。そしてこんなことを言い出した。





「今からみんなで踊りましょう。上手く踊れたグループが勝ちです。」







自分がいるグループは後攻であった。自分はダンスがとても苦手だから、すごく後ろめたい気持ちがあった。両グループともに一定の練習時間が与えられた。その練習時間中、うちのグループにはまともに練習する人は多分1人もいなかったと思う。各々会話や遊びを楽しんでいた。そして、不思議なことに今まで中学生だった生徒たちはいつの間にか全く別の高校生(大学生だったかも)に変わっていた。その変化は"成長"ではなく"別人"である。自分の姿だけは変わらなかったが、歳が近くなったおかげか、その子たちと一緒に話したり遊んだりすることをとても楽しんだ。男女ともにかなりジャレあっていた。中には現実世界の友達もいたような気もするが、はっきりとは思い出せない。



そしてダンス対決が始まった。先攻グループの見事なダンスが終わり、いよいよ自分らの番。適当にやり過ごすつもりで、みんなから見られにくい位置に移ろうとした(こういう行動は現実の自分にもよく見られる)。すると、みんなも同じことを考えたようで、こぞって大人数が後ろの列に飛び込んできた。もう押し競饅頭状態。こんなんでダンスが始められるのか、というタイミングでミュージックが鳴った。おそらく誰1人としてちゃんと踊ろうとしてる人はいないこの状況に安心感を覚えた。そしてその後列でまたしてもみんなとジャレあった。(ジャレあったと言っても卑猥なことはしていない。その手前、手を繋いだりハグをしたりと言ったところだ。)


そして、いつの間にかダンスの時間が終了した。どちらが勝者かは言わずもがなの結果だったためか、先生はそれを知らせず、ただ生徒たちに椅子や机を元に戻すことだけを指示した。そして先ほどと同様に素早く生徒たちがそれらを元の位置に戻し、その見学授業の時間が終了した。生徒たちはクラスルームに戻っていた(何故かこの時、生徒たちはまた元の中学生に戻っていた)。





ここまででも十分狂気じみているが、ここからが本題。事故の話だ。ジャレあっている最中も自分は頭の片隅で事故のことを気にしていた。卑怯だが、被害者の状態どうこうより、自分の罪の重さがとても気になった。3人以外の生徒が部屋を出ていった時、先生が自分に寄ってきて黄色い紙を渡してこう言った。


「被害者はあのあと病院に運ばれて検査を行ったが、状態は割と良いそうだ。軽症で済んだらしい。」



安心した。良かった。それは被害者が軽症で済んだことに対して、ではなく軽症で済むということは自分の罪も軽くなるってことですね!と理解した自分に対して、であった。その黄色の紙には罰金額や被害者に謝罪に行く場所、時間帯などが記載されていた。


そして自分も帰るように指示された。入る前とはだいぶ違った心境でその部屋を出た。しかし、ここで超根本的、かつ衝撃的なことに気づいた。自分は先ほどいた部屋に急いで戻った。幸運なことに、その先生はまだいた。3人の生徒はなぜかまだ帰っていなかった。自分がそこに戻ってきたことに気づいたか気づいていないのか分からないが、その先生と生徒たちは何か他愛もない話をしていた。僕は一旦冷静になるために空席についた。気持ちを落ち着かせた。そして、例の先生に駆け寄って一言放った。







「先生。夢の中で起きた事故でも罪になるのですか?」








そう、自分が見ていた"夢の中の自分"は、「自分が夢の中にいること」を理解していたのだった。ここまで書いた話は、紛れもなく現実の自分、今これを書いている自分が見た夢の話だが、その主人公である自分もそのフィールドが夢の中だと分かっていたのだ。


夢の中で起きた事故。つまり、現実ではそんなこと起きてはいない。ということは、被害者も存在しないはず。であれば、僕は罪に問われるべきではないのでは?



最初に部屋を出てから、そのことに気づいたのだ。そして先生にその質問をした。先生が「何言ってるんだ?」と困惑の表情を浮かべることも承知の上であった。なんせ、先生は「主人公である自分が現実世界の自分(これを書いている自分)の夢の中にいることを理解していること」を理解していないから。




しかし、先生は表情を1ミリも変えずに、こう言った。





「はい、なります。」





なぜだ。だって夢の中だぞ?おかしくないか!?!?
そして何で先生は先ほど上に書いた理解できないであろうことを理解しているのだ。この先生は何者なんだ!?


しかし、そうなるとこの面倒な状況を説明する手間が省ける。その点はこっち側からしても都合が良かった。
そして、僕は言い返した。



「それはおかしな話です。これは夢の中なんですよ?夢の中で起きるということは、現実では起きていない。そうなると被害者もいないはずです。被害者がいないということは、僕が罪を背負う必要も罰金を請求される必要もないはずです。何かおかしいんじゃないですか?」





すると、先生はまたしても表情を変えずに、意味深な言葉を溢した。






「ゆく日もくる日も、だ。」





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ゆく年くる年という言葉は聞いたことあるが、何だこの言葉は?どう意味だ??

そう思ったのは一瞬のことで、何故かすぐに腑に落ちてしまった。その時自分は、先生が溢したその言葉を、「いつか現実でも同じことが起こるさ」という意味だと解釈した。そして、夢の中の自分は、諦めたような、落胆したような態度で「そうですか…」と呟いて、再びその部屋を出たのであった。






もう少しばかり夢は続く。
(ただ、ここからの話は然程面白くないので読み疲れた方は読み飛ばして下さい。)
またしても人物変更が起きた。今度は自分が変わった。変わったと言っても自分は自分で、場面と合わせたように高校生の頃の自分になっていた。その部屋を出た時刻は覚えてないが、次の時間が古典の授業だということに気づいた。古典の授業ということは、あのめちゃくちゃ怖い先生だ。急いでクラスルームに戻った。
(余談ではあるが、ここで不思議なのはその先生の存在だ。自分は高校生のはずなのに、その先生は現実の自分の中学の先生であった。めちゃくちゃ怖い国語の教師だ。中学までは「古典」という括りの授業はなかったはずだし、紛れもなく(夢の中の)自分は高校生なはずなのに、どうしてその先生が出てくるんだろう……)



そのクラスルームに向かう途中に1人の女生徒に出会った。その生徒はどこか見覚えのある生徒だったが、どこで見たのかは分からなかった。(不思議なことに、現実世界で出会ったわけではないことは確信できる。今回の夢のどこか、はたまた別の夢でこの子のことを見たことがあった気がした。)そして、何故かその子がほぼ不登校で、たまに来る日も必ず遅刻してくる生徒だということは知っていた。
その子とはすれ違いざま、一瞬目が合っただけでそれ以上のことは何も起きなかった。僕は依然としてクラスルームに向かった。そして、またあることに気づく。



「あれ?自分は何組の生徒だっけ?」



その場面の自分は3年生であることを自覚していた。しかし組が思い出せない。暫くの思考の後、5組だという結論に辿り着いた。(これも少し不思議な話で、現実の自分は中学の頃は3年1組、高校の頃は3年H組であった。)


幸運なことに授業に間に合うことができたようだ。しかし、教科書を持ってきていないことに気づく。冷や汗ダラダラ。その先生は忘れ物すら激怒する先生だった。隣の人に見せてもらえばなんとかなるか、と開き直って席に着いた。
黒板には、既に授業の初めの内容が板書されていた。どうやら今日は文法を学ぶらしい。そして何故かその先生はご機嫌であった。


授業が始まった。ここである違和感に気づく。自分が座っている席は自分の席ではない。なぜか、自分の列の男子がみんな1行ずつズレて座っていたようだ。みんな正しい列に座り直した。そのことに対して、先生は何も言わなかった......。



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そして、ここで目が覚めた。時刻は5:55。そしてここまで書き終えたのが7:23。
冬の朝ほど寒いものはないのに、足に大量の汗をかいていることが自覚できた。

文字では伝わらない部分は大きいが、とても怖い夢だった。

「夢の中で起きた悲劇はその後の現実で起こりうる」

このことを忘れずに今年も生きていこうと思う。







(おまけ)
「夢の中の光景や物語は目が覚めたあと秒で曖昧になってしまう」という経験を今までに何度もしてきたので、この話を書こうと決めた時も、夢の中で起きた最後の出来事まで書き記すことができないと思った。書いている途中に忘れていくものだと思った。しかし、今回は忘れずに最後まで書くことができた。伝わっていないかもしれないが、描写も記憶も割と鮮明であった。
しかし、これを証明する方法など何もない。これは紛れもなく自分が今朝見た夢の話だが、フィクションだとも思われかねない。いや、夢だからフィクションであっているのか?と考えたが、"夢の中"という点ではフィクション、"こういう夢を見た"という点ではノンフィクションということだろう。
さて、自分も「自分が夢の中で起きたことを100%正しく書けたか」というところにはほんの少しばかりの疑問がある。そして自信もある。「夢の中の話に、また別のフィクション的要素を加えているんじゃないか?」と問われたら、「いや絶対そんなことはない!(と思うけどな…)」という感じである。絶対そんなことはないと言える根拠やそれを証明する方法がないということが厄介だ。
ただ、夢とフィクションの話の違いは、「潜在的か顕在的か」という部分だと思う。これは創作においてかなり重要な部分であると自分は考えているため、今回の話をフィクションだと思ってもらったら困る。なので、みなさん。改めて、これは夢の話です。自分の潜在的な思考なのか経験なのか信念なのか、どこからか生まれた話です。それだけは覚えておいて頂けると幸いです。










Twitter:檸(@nei_monologue)

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