見出し画像

♯5 難聴児の補聴器なしでの授業

「きこえない」と自覚してから、私はほとんど授業を聞いていませんでした。先生に聞くこともなく、お友達にも頼ることはしませんでした。

だって隠したいのだから。

でも、本を読むことは好きだったので、教科書や板書で理解しようとしていたかもしれません。
テストはすごく良くもないですが悪くもなかった記憶があります。

音読のとき、後ろの人の席の声はかろうじて聞こえるので、何番目に自分の番が来るか予想をしたり、後ろの席の人が教科書を読んでいる時に必死にどこを読んでいるか探したり。

とにかく自分が聞こえないことを悟られないよう必死でした。

人によりますが、お友達の声はとても聞こえやすかった覚えがあります。
また、体を動かすことは得意だったので、休み時間と体育は大好きでした。

算数に関しては、四則計算等答えがあるわかりやすいものに関してはついていけたのですが、
9歳の壁と呼ばれるものに完全にぶつかっていたと思います。

そして先生の声が聞こえていない為、何をするかは完全に周りの真似をして動くようになります。
そうして、主体性や自信は気付かないうちになくなっていきました。

高学年になると全く授業を聞かず、お友達と手紙をやりとりして楽しんだり、ノートに絵を描いたり。とにかく暇をつぶすことに一生懸命でした笑

そして高学年で転校生が来てとても仲良くなるのですが、そこでまた事件がおきます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?