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ホワイトボードに慣れよう![アメリカのプログラマーの面接]

今日はアメリカのソフトウェアエンジニアの面接のプロセスをご紹介。

まず面接の前に以下の2点を用意します。

[履歴書 : Resume] これまでの履歴を1−2枚にまとめます。日本の履歴書とは異なり、年齢性別そして写真一切ありません
これまでの経験と役割、知識を列挙します。長い履歴書は嫌がられ、全てに目は通しません。重要な箇所をさっぱりと、まとめあげます。

[推薦者 : Referral / Recommendation] これは会社によりますが、人物確認として推薦者を要求される場合があります。リファラーは、過去の職場の上司同僚等「面接者の働き具合いを知っている人」になります。これらの人の「名前と会社名(及び役職)、email と電話番号」を2−3名分提出します。
「性格は良いか」「周りのメンバーとのコミュニケーションは取れていたか」「得意とするものは何か」等、企業は採用者がポジションに相応しい人物であるかどうかをリファラーに連絡をとりパーソナリティーチェックをします。
出来るだけ良いことを言って欲しいので、当然リファラーは「自分の味方」にお願いします。すんなりと引受けてもらえるように、普段から周りの人には良くしておきましょう

そして、本番の面接の前に2つのステップがある場合があります。

[アプリの提出 : Coding check]  面接前のフィルタリングとして提出を求められる場合があります。約3日から1週間ほどの期間が与えられ、お題に従って、プログラムを書いて提出します。
大抵小さいものですが、コーディングルール、言語の文法、バリデーションチェック等、基本的なシステム開発の知識があるかを確認します。
ここでのプログラミングを見て、一定のレベルであることを確認できてから、面接へと進むことが出来ます。

[電話面接 : Phone screening] これも面接前のフィルタリングのため、電話での面接をする場合があります。自己紹介の後、使用言語の文法や、オブジェクト志向や設計方法、なぜ応募したのか、前職をやめたいと思う理由等、企業によって質問は様々。
これは英語が苦手な外国人にはハードルが高い。しかし、ここが通らないと本面接に辿り着けません。monkeyは、どこから攻めてこられても良いように、あらゆる解答を手元に置いておきました

そして、ついに本番です。

[面接 : Interview] 短くとも3時間、長い場合は数日に渡って、あらゆる人と面接します。朝から面接を開始し、ランチも共にし、社風にあった人材かどうか確認する企業もあります。多くの会社では、共に働くであろうチームメンバー全員と面接するため、とにかく面接は長時間に及びます。

そして面接の内容はというと

(1) 技術 : Tech コンピュター言語や周辺知識の理解は必ず問われます。基本的なArray、Map、Treeの知識から、DB、AWS等、解答をホワイトボードや紙にコードを書いて説明します。シニアエンジニアの場合は、前職のシステムの大枠の設計図や検索、パフォーマンスの向上方法等、過去の経験をもとに技術的な質問をされます。

(2)クイズ : Quiz 突然「3Lと5Lのバケツから4Lの水を作るには?」と予期せぬクイズを出されます。これは、解答に至るまでの論理思考問題解決能力をみています。
まず考え、数学の公式のように、解答と答えを導き出す過程の説明をする。考えてもわからない場合、「すぐ諦めるのか」「ヒント(助け)を求めるのか」「あらゆる方法を試すのか」等、面接者がわからない問題に対して、どのように対応していくのかもチェックします。

(3)人物評価 : Personality check ほんわかした会話を楽しむ人や、ちょっとひねくれた質問等「自分がこの人と一緒に働きたいか」をみています。
これは、相手もこちらを判断しますが、こちらも相手を判断する必要があります。いくら就労の条件が良くても、チームで働く上で、共に働く上司同僚非常に大事。直属の上司は、最も自分の生活や給料を左右する人物となります。「自分と気が合うか」「この人達と働きたいか」「社風はどうか」を見極めるのは非常に大切。

このように、普段多くの人と話すことのないエンジニアが、長時間に渡り脳をフル回転させて面接をこなします。とにかく気力と体力が必要です。
面接の準備は必ず必要です。
普段、検索すれば、おおよそ解答は得られるような事柄を他人に説明出来るようにしておく準備です。ノンネイティブの場合は英語で説明する練習も必要となるでしょう。

思い出しただけで、グッタリ。ただし、単純に考えると「準備と練習をすれば良い」のです。その後はでしかありません。

日本でエンジニアの採用面接をしている方、アメリカでエンジニアとして働いてみたいと思っている方、参考にしてみてください。