見出し画像

【エッセイ】素晴らしき青春の日々



~皆様は、尊敬する人または憧れている人などはいますか?~



勉強ができる人
仕事ができる人
運動ができる人


自分では敵わない、
真似することができない

なんてことをする人に会うと
尊敬したりしてしまいますよね。


実は、私にもそんな尊敬する人がいます。





それは、
高校時代の同じ野球部に所属していた
モリオ先輩です。


今回は、私の憧れのモリオ先輩の話をさせていただければと思います。


皆様、よろしいでしょうか?






私が、モリオ先輩に憧れているのは
野球が上手いとかモテるとか
そういうことではなく、

ただ底抜けに明るく盛り上げ上手であるということでした。


学園祭や体育祭などでも
いつもみんなの中心で
学校中を笑顔にしていました。


そんなモリオ先輩の
特に周りを笑顔にさせる瞬間は
野球部合宿のお風呂に入る直前です。



脱衣場でみんなが汗だくのユニフォームを脱ぎパンツ一丁になると


モリオ先輩は、
ボンジョビの「It's My Life」
(なかやまきんに君で有名な曲)を
かけながらヘンテコなダンスをして
服を1枚ずつ脱ぎ始めるのです。


そして、
モリオ先輩も
最終的にパンツ一丁になってから
「イッツマイラ~イフ♪」のサビの時に
勢いよくパンツを脱いで
それを合図にみんなでパンツを脱ぎ
一斉にお風呂場に駆け込みます。



今思えば、くだらないのかもしれませんが
当時の私には、あれこそが青春そのものでした。







そして、私が2年生
モリオ先輩が3年生の時です。


モリオ先輩にとって最後の合宿になります。
私は、これでモリオ先輩のボンジョビを見るのも最後になるのかと思い、とても寂しく感じていました。


お風呂の時間になり
いつも通りモリオ先輩が
ボンジョビの曲とともに
ヘンテコなダンスをしながら
1枚ずつ服を脱ぎ始めます。


いつもは、みんな笑っているのに
この日は悲しい表情をして見守っていました。


モリオ先輩のヘンテコダンスも
この日は、なぜかとても美しく見えたのです。


そして、サビが近づいてきた
その瞬間、踊るモリオ先輩の
真後ろにある
廊下と繋がる扉が突然開いたのです。







そこには野球部の鬼監督がいました。


なにやら脱衣場がいつも騒がしいと
様子を見に来たのです。








大変です。

このままでは
モリオ先輩は怒る鬼監督の目の前で
可愛いお尻を勢いよく出すことになってしまいます。



そして、恐らく
そのままの流れで
モリオ先輩は全裸で叱られるという
とても情けない最後を迎えることになるのです。


尊敬する先輩の最後が
全裸正座なんて嫌です!


モリオ先輩!
早く後ろにいる監督に気づいてダンスを止めてください!


しかし、私の必死の思いは届かず
モリオ先輩はパンツに手を掛け
勢いよく脱いでしまったのです。











!?








あの瞬間
あの場所では本当に全員の
時が止まりました。


部員全員が驚いた表情のまま
動かなくなったのです。


私もその中の1人です。


みんな、何が起こったのかわからず
考えることを止めたのでしょう。


確かにモリオ先輩は
パンツを脱ぎました。



しかし、そこには
モリオ先輩の
可愛いお尻は見当たりません。
















なぜか、パンツを脱いだら
またパンツがあったのです。






モリオ先輩は最後の合宿だということで
いつもの流れを変えて
みんなを笑わせるため
パンツの下にまたパンツを穿いてるという
ボケを準備していたのです。




偶然だとは思いますが
あまりにも見事に危機を回避したものですから私は思わず
「…す、すげぇ~」
と声が漏れました。





そして、みんなで
パンツ一丁で
仲良く叱られました。









そんな私の大好きな人のエピソードがこちらになります。もしよろしければご覧ください↓↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?