階段でやってはいけないこと1選
~皆さん、目の前がスローモーションになるという経験をしたことがあるでしょうか?~
よく、野球選手がボールが止まって見えたとか
好きな人と見つめあった時
まるで時間が止まってるように見えたとか
そういう話を聞いたりしますよね。
実は、私もそういう経験を過去にしたことがあります。
どうか皆様、聞いてくれないでしょうか?
私が中学生の頃
クーさんという友達がいました。
クーさんというのは、あだ名になります。
まるで空母のような大きな巨体から名付けられました。
中学生ながら大人顔負けの体格で
私と同じ野球部に所属しており
4番キャッチャーでキャプテンを務め
いつも長打を連発していました。
そんな、ある日
雨により野球部の練習が室内で行うことになりました。
校舎の階段をダッシュで駆け上がるメニューをこなしていると、クーさんが突然2階の階段の手すりを見て立ち止まったのです。
「俺、階段の手すりにお尻を乗せて
すべり台みたいに滑るやつやってみたいんだよね」
当時、私達の中学校では
階段の手すりにお姫様座りして滑るのが
かっこいいと流行っていました。
私は、「クーさん危ないからやめたほうが
いいよ」と止めたのですが
クーさんは、「大丈夫だ」と
階段の手すりにお尻を乗せました。
すると、クーさんはバランスを崩し
そのまま手すりの向こう側に落ちていったのです。
あまりにも衝撃的なことでしたので
私はあの時クーさんが落ちていくのが
ドラマのようにスローモーションに見えました。
必死に私は手を伸ばしましたが
クーさんには届きませんでした。
ゆっくりゆっくり2階から
1階へ落ちていくクーさん。
大きな音とともにクーさんは一階の床に打ちつけられます。
2階からクーさんを見ると
卍の形で倒れていました。
私は、クーさんが
間違えなく死んだと思いました。
なぜ、もっと強くを止めなかったんだ!と後悔しました。
急いで階段を降りて
クーさんのもとへ駆け寄ります。
他の部員達も集まってきました。
すると、クーさんはお尻をさすりながら
「いててっ」
と言うのです。
意味がわかりませんでした。
あの高さから落ちて
いててっで済むはずがありません。
クーさんは立ち上がり照れくさそうに
「おい、みんな!手すりに乗って滑るのは危ないから絶対やらないほうがいいぞ!」
とキャプテンらしいことを言います。
当たり前です。
あんなものを見て
誰もやるわけがありません。
クーさんは、2階から落ちたにも関わらず
その後何事もなく
野球の練習を続けて帰宅し
次の日も元気よく学校に来ていました。
皆様も絶対に真似だけはしないようにしてください。