＃63　5.7 労働、土地、資本、およびインフラストラクチャー

熟練労働者

有機生産方法は一般的に従来のシステムよりも労働集約的です。46%の有機調査回答者と48%の移行調査回答者によって非生産的な課題であると認識されているのが、労働力の確保であり、有機調査においてトップの非生産的な課題に関するオープンエンドの質問で最も頻繁に指摘された課題でした。特に特殊作物や植物の種子は労働力を必要とするため、これらの商品の1つ以上を生産する回答者の半数以上が、労働力を重要な課題として挙げています。4割の有機調査回答者が労働力のニーズに関する技術支援を望み、半数以上が熟練労働力の不足について懸念を表明しました。

有機農場は求職者にとって有意義な仕事を提供することができますが、多くの有機農場が運営される過酷な予算状況下では、生産者が必要とする熟練労働者を雇用し、適切に報酬を支払うことが困難になる場合があります。数人のフォーカスグループ参加者は、労働コストや労働力不足のために生産面積を制限または削減せざるを得なかったと述べています。良好な労働関係を持つ有機農場は、従業員がスキルを習得し、独立した農家になるための自己の使命を見つける過程で訓練場所として機能することができます。これにより有機農業セクターが成長する一方で、雇用主は再び労働力を求めることになります。

一方で、工業規模の農業ビジネスに雇われる何百万人もの農業労働者が毎日直面する圧倒的に低い賃金、搾取的な労働スケジュール、劣悪な生活環境は、国家の人道的危機に相当します。
以下のようなWin-Winのソリューションを開発することが重要です。

• 特に特殊作物や種子の生産者に信頼性の高い、手頃な、熟練労働力を提供する。

• 有色人種、リスクのある若者、低所得の都市内の地区、軍事退役軍人を含む脆弱なコミュニティに有意義な仕事の機会を提供する。

• すべての農業労働者に生活賃金、安全で尊重される職場、およびその他の基本的な労働権利保護を保証する。

• 農業労働者から農家への道を提供しつつ、従業員が自分自身の農場を管理するために卒業すると、追加の助けを雇用することを容易にする。

• 熟練労働力のアクセスを増やす移民改革を施行する。

これらのニーズを満たすために、多様な学際的および社会経済的研究が緊急に必要であり、望ましい成果を支援するための政策ニーズを特定するための農家、農業労働、農村社会学者、教育者、政策立案者、およびその他の主要な利害関係者から構成されるステークホルダーセッションまたはフォーカスグループがこのプロセスにおいて重要な役割を果たすことになります。農業セクターにおいて雇用主と従業員の両方がしばしば深刻な財政的ストレスを経験するという逆説的な状況に対し、農業経済の持続可能性を維持するために適切な農業労働者賃金を保証するための税金資金の政府補助金が必要である場合があります。

土地、資本、およびインフラストラクチャへのアクセス

調査においては、土地へのアクセスは最も重要な課題の一つではなかったが、フォーカスグループの討論では、この問題がどれだけ重要かが明らかになった。複数の参加者が、特権的な状況だけが彼らに農場を所有することを許したことを指摘し、他の人々は実際には農地を購入することを望んでいないと述べた。フォーカスグループでは、自分たちの規模に合った適切な機器を入手すること、管理ニーズ、土壌管理の目標を達成することの課題が議論された。多くの農家は、自分たちの必要性を十分に満たさない古い装置で我慢している。土地や農業機器は、意欲的な農家にとって障害となり、既存の農場に大きな負債を負わせることがあるため、これらの経済的障害を解決するための研究や啓発の優先順位には以下が含まれる。

• 生産者が必要な機器を購入するための補助金やローンプログラム、農家が機器を共有するための農家協同組合の設立方法に関する情報。

• 農家が手頃な価格で土地にアクセスできるようにするための土地信託、保全的な契約などの設計や設立に関する情報と技術支援。

• 初心者や意欲的な有機農家の土地、資本、およびインフラストラクチャニーズに関する社会経済的かつ多角的な研究を行い、これらの基盤的資源へのアクセスを促進するための政策提案を開発する。

• 農地承継の問題に関する研究と、引退した農家や他の土地所有者と農地を求める人々をつなぐより効果的な「ファームリンク」サービスの開発。

OFRFは、認定、移行、および意欲的な有機生産者が土地、資本、およびその他の基盤的資源にアクセスするために以下の政策措置を推奨しています。

• 環境保全的な有機農業や高度な土地管理システムに移行した後、2年間の追加CRP（Conservation Reserve Program）支払いを提供するCRPトランジションインセンティブプログラムを活用し、有機農家が土地にアクセスしやすくすることを促進する。

• 初心者の農家や牧場主を、自分の農場や牧場を移転する人々とマッチングする「ファームリンク」サービスの開発と資金提供、既存の農業ローンプログラムに関する広報活動の拡充、そして有機農業による環境的な利益を補償するために利子を減らす政策を導入する。

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今日はここまでです。

ありがとうございました。