見出し画像

生成AIに関するガイドラインを読んで

https://www.mext.go.jp/content/20230704-mxt_shuukyo02-000003278_003.pdf

2023年7月4日に文部科学省から「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドラインの作成について(通知)」が出てきた。
現場感覚の個人的な主観を述べるなら、「やっと、出た。」というところなのだが、国の文書はとても丁寧に作られている点を踏まえると、「めっちゃ早く、出た。」と言い換えてもいいだろう。
ChatGPTやBardの話題が出始めたのが、2022年の秋ごろだったので、世界に比べると少しのんびりしてしまっていた感も否めない。

さて、本題。
このガイドラインについて、様々な報道がなされた。とりわけメディア各社は、小学生にはまだ使わせないほうがよいとか、読書感想文や感想文に良くない影響が出るような内容の記事を多く掲載している。ガイドラインでも、「懸念」というキーワードが度々出ているのだから、あながち間違いでもないし、納得できる点も多い。

私なりにこのガイドラインがでるまでに、生成AIの利活用でのポイントは何か考えていたが、この通知で少しはっきりしたことがある。

それは、

「自分で考えること(時間)を疎かにしないこと」

なのではないだろうか。

GIGAスクール構想が始まっておおむね3年目。私の受け持つクラスの子どもたちも知りたい情報には、検索ボックスに語句を入れると物の数秒で、概ね満足する結果が得られたりする。(もしくは、得られたと感じている。)
辞書を引くよりも圧倒的に速いから、検索しない手はないだろう。
そんな子どもたちと日々過ごしていると、授業で大切にしたいのは、「自分で考えること。」ではないかとつくづく思う。

タイムパフォーマンスなどが当たり前の時代になり、動画もショートのほうが再生回数が多い時代。案外、小学生も忙しい子が多い。
でも、6歳から始まる学生時代はじっくりと自分で考えること(時間)もぜひ大切にしてほしいと切に願っている。

いや、願うだけではかなわないので、ここからは大人や教師の出番であると自分に言い聞かせたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?