チョキ
息子がハサミを使えるようになった。「チョキチョキ」ではなく「チョキ」の1回しかできないが。
そもそも、ハサミに興味なかったのでハサミに人格を持たせることから始めた。
息子がボールペンを持っている時にハサミでボールペンに話しかけてみたところ、たちまちハサミに興味を持つようになった。
これはチャンス、と思い「紙をきってみる?」ときいてみる。
息子はハサミを自分の頭にあてがった。それは髪の毛。(ここで自然にジョジョのあの台詞が思い浮かんだ人は私の仲間)
まずは紙を切る手本を見せ、息子にやらせてみる。
まだ2歳半にも満たないので指の力がなく、手も小さいのでハサミを指で支えることができない。
だがほんの少し刃を開いてその隙間に紙を滑り込ませ、切ることができた。
息子は紙を切る感覚が楽しかったようで紙をぐるりと一周、小さく切れ込みを入れていた。
木曜だ。疲れていて眠いけど、息子の目の輝きが私に活力をくれる。
夫は期末で精神的に余裕がないようだ。どうやって来期の予算を組むか頭を悩ませているらしい。
私はそういう数字を求められる仕事がとことん嫌なので辛さは痛いほどわかる。でもそういうことをやる人がいないと会社は回らない。
単純にすごいと思う。給料たくさん貰えばいいと思う。
昨夜作ったバナナケーキの感想がなくて、LINEの返信すらなくて悲しくて帰ってからもぶっきらぼうな対応をしてしまった。
彼は余裕がなかったため携帯すら見ていなかった。よくあるすれ違いってやつだ。
息子がハサミ使えるようになったのにもそっけない反応だったのが余裕のなさを物語っていた。
そんな時もあるさ。毎日それだったら考えものだが。
とりあえず、寝よう。
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