透明な薄い水色
電車を降りて信号を渡ると、
大きな川に掛かる大きな橋があった。
その橋から見る景色が大好きだった。
毎日その景色を見ながら通っていた、
調理師専門学校。
私の人生で青春っていうと、
この専門に通った1年間のことかもしれない。
私が在籍したクラスは一般課程で、
年が近い人もいれば少し上の人も居る、
中には自分の両親くらいの年齢の人も居た。
授業は、栄養学や食品衛生学などの座学と、
和食、洋食、中華、製菓の調理の授業、
昼食に当番制で作る給食。
私が特に好きだったのは、やっぱり実際にコックコートを着て受ける、調理の授業だった。
まず最初に包丁研ぎから始まり、刃をつけれたかテストがある。
私は包丁研ぎが苦手だった。
和食の授業のときに、出刃包丁を研いでいて、
先生から
もっと力入れて、
と言われムキになって研いだら、薬指をザックリいってしまい病院に連れていかれたり、、
鯵の三枚降ろしも苦手だったなぁ。
中華の授業では、
チャーハンを材料切るところから完成まで、3分以内に作るテストがあったり。
重い中華鍋を振って、なんとかテストに合格できた。
大根の桂むきのテストもあって、放課後皆で練習したりしたなぁ。
調理の授業は、まず先生が料理を作るところを見学して、そのあと各班に分かれて作り始めるスタイルだった。
私はいつも切るとか炒めるとか花形的なことはあまりやってなかった気がする…
でも楽しかった。
出来上がった料理を、先生のお手本と自分たちの作ったもの、携帯のカメラで撮ってプリントアウトして、調理のノートに貼っていた。
調理のノート書くの好きだったなぁ。
これは財産になるから、と担任の先生に言われていたけど、卒業してからそのノート見ることあまり無かったよね。笑
私のクラスは色んな年齢層の人がいて、面白かった。
沖縄から来た子と仲良くなったり。
母ほどの年齢の方、皆のママ的な存在だったり。
一部の女子と男子は苦手だったけど、
その頃付き合っていた人と別れたあとの二学期から、同じ班になった男子のことを好きになった。
一緒に調理できたり、
座学の授業中目が合ったとか、
新発売のレモンティー飲んでたら話しかけてくれたり、
恋愛経験の浅い私には、その片思いがすごくきらきらして
毎日が楽しかった。
その頃の思い出の曲は、
aikoのアルバム「彼女」
HYの「モノクロ」。
今でも聴いたら思い出が蘇る。
卒業間近の頃、その好きな人から2ショット写真撮ろうって言われて、真っ赤な顔になって写真に写ったのも良い思い出。
卒業制作は自分でテーマからレシピから全部考えて料理を作るんだけど、
大変だったけど頑張った。
憧れの子が理事長賞取っててすごかったな。
卒業式はめかし込んで行った。
皆と、好きな人と写真が撮れて嬉しかった。
そのあとの打ち上げで、
好きな人と連絡先を交換して、
何日か後に2人で会って、告白されて付き合い始めた。
私はもう舞いあがっちゃって、でも彼の前ではうまく話せなくて、ショックなことを言われたり…
またまた登場するけど、
私の黒歴史mixi。
これに彼とのことを赤裸々に書き過ぎて、
それを彼が嫌がったのと
私が舞い上がって持病が出たのとで、
彼とは別れることになってしまった。
とことん子供っぽいっていうか、
自己顕示欲強かったよね。
ていうかここも、同じ様になってないか心配。
懐かしくなって思い出を書いてみるけど、
陳腐な文章と
自分の幼いところと語彙力の無さが恥ずかしいです。
しかも書いていくと思い出、片思いと病気しか無い…
今までの自分てこんなもんなのか。
でも書きたい。
下手でも、恥ずかしい文章であっても。
書き続けていたら、何か変わるかも。
ちなみにこの専門での同級生、何人かお店を出したりしているからすごいなぁと思う。
母や父になった同級生や、あのときの彼は、いまどうしているのかな。
なんてたまに思い返すんです。
そして思い返すときにはいつも、
あの橋から見た、透明な薄い水色が浮かぶ。
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