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集合住宅にサンクチュアリを



あるまとめ記事を読んで


数日前ですが、あるまとめ記事を読みました。


匂いに敏感なお父さんがいて、
「洗剤などの匂いが辛い」と家族に訴えても理解を得られず、
呼吸器に健康被害が出るまでになってしまい、
耐え切れなくなったお父さんはとうとう早期退職し、
退職金半分をもって家族には連絡先も告げずに山にこもり、
古民家で一人暮らし
を始めてしまったというものです。

当時「香害」という概念がなく、
無理解からお父さんの訴えに取り合わなかった残された家族は反省し、
会って詫びたいと思っているけれど叶わないそうです。

これは2018年の書き込みですから、それほど昔ではないですが、
この投稿者のお父さんはかなり昔から苦しんでいたようです。

似たような話を昔映画で見たことがあります。


ずっと昔、スカパーを契約していた時に見たと思います。
映画の分類としては「アメリカン サイコ スリラー」なんですね。

ジュリアン・ムーアが車を運転していて、車の排気ガスに耐え切れなくなって呼吸困難で苦しむ様子や、
最後家族と離れて、社会から隔絶された、いかにも昔の家のようなところで暮らすようになる、その不安げで悲しそうなシーンは覚えていますが、

確かに、平凡な主婦が、目に見えないもの、他の人には探知できないものによって徐々に健康を冒されていくようすは、「サイコ スリラー」かもしれません。

「SAFE」は1995年の映画です。

私が映画を見たのは2000年以降だと思うので、
すでに結婚前に住んでいた部屋で軽い「シックハウス」は体験していましたが、まだ身近な洗剤などにダメージを感じることはありませんでしたし、
柔軟剤は使っていませんでしたが、洗濯洗剤、台所洗剤などはふつうの市販で手に入る大手メーカーのものを使っていました。

なので、「たいへんだなぁ」と、特殊な過敏体質の人を見る思いで映画を見ていたと思います。

洗濯洗剤などの匂いが耐え切れなくなり、
エコベールやヤシの実洗剤などに替えたのが2016年、2017年頃。
(こういうのを確認するときアマゾンの購入履歴は役に立ちますね)

その頃は、テレビで宣伝しているような汚れ落ちや洗い上りの白さをアピールする洗濯洗剤の匂いが辛くてたまらず、
そのうえ家干し派なので家に充満する香りに悶絶するようになり、
銘柄を替えて大丈夫になったときは心からほっとしたものです。

台所洗剤も、肌の弱い人のように目に見えてボロボロになってしまうということはないのですが、常に手の甲が赤黒く、
「なんでだろう、なんて汚い手なんだろう」と思っていましたが、
洗剤を変えたら赤黒い手が治ってきてうれしかったのを覚えています。

今は洗濯洗剤はマザータッチかアトピーの人でも使える洗剤、そして台所洗剤はソネットで落ち着いています。

これも面白いのですが、感受性は日によって違うのです。

気温や湿度などでどの程度発散されるかの違いなのかもしれません。
電車や職場などであまり何も感じずにいられるときと、
匂いと苦しさに我慢できなく感じるときとがあります。
電車で横に座った女性が、おそらく柔軟剤を使っているのでしょう、
本人は平気そうなのですが、私は唇がしびれるような感じがして変になってきます。
そしてそのように異変を感じるときは必ず
身体が異様にむくんできて、関節がやられて、
膝が曲げられずしゃがめなくなったりするのです。

環境による揮発の程度によるのか、私本人のコンディションによるのか不明ですが、比較的無事なときもあるのです。


化学物質過敏症の人たちがクローズアップされてきている


以前の私のブログ記事で家の話になったとき、
『自分は洗剤などに弱い体質である、今の家から移るとなったら、シックハウス症候群になってどこにも住めないのではないか』という流れで書いたと思います。
そして、理想の家についてブログに書いていたら、youtubeにおすすめが出てきて、
自然素材を使用しているだけでなく、断熱などの性能も抜群で、
環境にも配慮したハウスメーカーさんを見つけたという話をしました。

実は、今は閉鎖していますが、ときどき訪問していたブログがありました。
ブログ主の女性はさまざまな有益情報をシェアしてくださる方で、
とても頼りにしていたので閉鎖はとても残念だったのですが、

その方とご家族が自宅を売って賃貸に移り住むこととなって、
転居先の部屋の内見を行う様子がブログにシェアされていました。
その人にとっての重要事項は、部屋の空気汚染の度合
とても美しくリフォームされていて、広さが十分だとしても、
探知機で部屋の化学物質の濃度を測ってダメだったら諦めなければなりません。
そのブログを読んだ頃私はすでに洗剤などに気を遣うようになっていたので、「他人事じゃないなぁ」と思いながらブログを見ていた覚えがあります。

建築資材等に一応の基準は設けられているのでしょうが、
本当にダメな人にとってはザルのような規制なのでしょう。


必ずとはいえませんが、これはただの憶測ですが、

今授業で問題行動を起こす子供が増えているとのことですが、
建材や洗剤、柔軟剤に含まれる化学物質に対しての身体の辛さ、苛立ちとかも、割合は少なくてもあるかもしれないと思うのです。

小さな子供なら、自分の体の不調の原因を推測し言語化するのは難しいかもしれません。

私は末期の母の看護を短期間していたことがあります。
看護と言っても、お世話になっていた病院に併設された老人の療養施設で、スタッフの方がたいへんなところはやってくれるので、私がするのは簡単な身の回りの世話だけで、付き添いのようなものでした。
そのとき、決まった曜日になると母の具合が悪くなるのに気が付き、
これはシャンプーが原因だと思い、担当スタッフさんにシャンプーは使わないでくださいとお願いしました。

使わなかったときは元気なのですが、間違って入浴時にシャンプーを使った時は、口もきけなく息が荒く、目に見えて具合が悪そうになりました。
スタッフの方たちはいい方々でしたが、母の体調の違いを説明してお願いしても、なかなか理解してもらえませんでした。
それも辛かったですし、また病気で体の弱った人にとっては、こんなに如実にダメージになるのだと驚いたものです。


話がそれましたが、
小さな子供にとっては、自分も周りも原因がわかっていなくても、
そういった洗剤やシャンプー、そして建材に使われる化学物質なども原因となって、皮膚などの異常や、原因のわからないふさぎこみや苛立ち、学業の不振などに表れているというケースもあるのではないかと思うのです。
小さな子供に限らず、「香害」という言葉はありながらも、いろいろな身の回りのものに香り成分が添加されている世の中では、
自分の体の不調がまさかそういった成分によるものだとは思いもよらない人もいるのではないでしょうか。


身の回りの洗剤等については、自然素材のものや無香料のものなども出ているので、通販などで手に入れればなんとかなるかもしれません。

学校や職場などの環境はむずかしいでしょうね。
自分一人で完結することではないので、こういった社会的な場でどう対処したらいいのか、私も解決方法はわかりません。
学校なら通信制を選ぶ、職場ならリモートワークを選択する、という選択肢もあるにはありますが。
学校や会社が理解があれば、席の配置など考慮してくれるのでしょうか。
でもしかたがないとはいえ隅っこの端っこにいつも座らされるであろう子のことを考えると何とも言えないですね。



化学物質過敏症の方たちの住まいについて



住まいはどうでしょうか。
上にあげたまとめ記事でも、映画「SAFE」でも、化学物質に過敏に反応するようになった当事者は、一般社会で暮らしていくことができず、「隠遁生活」を強いられるようになります。

これは辛い。
しかたがないとはいえ、家族と離れたり社会と隔絶して生きていくのを選択しないといけないのは辛い。


今何げなくgoogleで「香害」を検索したところ、
なんと、トップページに、
地方自治体のホームページで「香害」に対しての理解を求めるページが多数ヒットします。


これは別に私が掘って掘りまくって探し出しているのではなく、
google検索「香害」の上位から順に見ていくと、延々地方自治体のこのようなページが続きます。
そして6ページ目には国の機関のものも。

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/other/assets/consumer_safety_cms205_230711_01.pdf


こういった報道もされているようです。



比較的新しい2番目の動画「化学物質過敏症 「香害」を防ぐには 講習会で学ぶ(abnステーション 2024.01.22)長野朝日放送」で、
「シャボン玉せっけん」の方が講演をされているのですが、それによると過敏症悩まされている人は全国で約70万人いるとのこと。
奥様が化学物質過敏症で、神奈川から長野へと移住されてきたという方もインタビューに答えておられました。
ただ対処法としては、「過敏症の方本人がデトックス等心掛けることが大事」というようなまとめになっていました。

全国で70万人というのが、どのようにカウントされたかわかりませんが、
昔の私のように、匂いが苦痛になる前段階の、体の不調が起きていてもそれが化学物質によるものとわかっていない人、
幼かったり病弱だったり、または自分の固定観念から自分で認められない人、または親や周囲の理解が得られず数に上がってこない人も数えると、
もっと多いのではないでしょうか。

どんな薬を使ってもアトピーが治らない、と言う人が、転居したら治ったというのを読んだこともありますが、
下の記事によると、少なく見積もって2020年時点で125万人、
この方々のすべてではなくても、かなりの数が化学物質が原因かもしれません。


こうして広報や報道がなされる一方で、
googleの「香害」の「関連性の高い検索」一位は「香害 うるさい」なので、
実際に香りで何もダメージを感じない人にとっては、
「テレビでもふつうに宣伝されて、お店に行けば香りの添加されたものが数多く売られているのに、どうして使用を制限せよ、配慮せよとか言われないといけないの?」という感じなのでしょう。
わかります。
私だってエッセンシャルオイルなどで香りを楽しむこともありますし、
権利を侵害されるようで納得がいかないですよね。


ただ、検索していただければおびただしいほどの自治体の注意喚起と協力を求めるページがヒットしますので、
「香害」に悩まされている人や、それが日常生活にダメージを及ぼすまでになっている人が多くいること、
そのため国や自治体としても「ご理解とご協力を」という形で広報しないといけないぐらいになっていることがうかがえます。

国や自治体としても「ご理解やご協力を」以上の解決策はないのかもしれません。

では、本当に辛い人は社会生活を諦め、隠遁生活をしなければならないのでしょうか。
隠遁といっても、どんなに地方にまで行っても、周りとの住宅の距離などが確保できないと、結局は悩まされることになりそうです。


集合住宅はどうでしょう。

このような記事がありました。

マンションでの香害トラブルはなぜ多い?

マンションは、戸建て住宅と違い、多くの人が一つの建物で生活しています。

住戸自体は隔てられていますが、ベランダ、共用廊下、エレベーターなど、マンションに住む人が共有して使用するスペースが多くあります。

 そのため、ベランダに洗濯物を干したり、柔軟剤の強い香りのついた服を着てエレベーターに乗るだけでも匂いの原因となってしまいます。

 特に洗濯物は、干している間長時間匂いを漂わせます。

 開け放った窓から匂いが入ってくるだけでなく、窓を閉めていても給気口や換気扇からも匂いが入り込んでくる場合もあります。

株式会社リプレイスhttps://www.replace.co.jp/media/news75

 

なるほど。
例えば部屋干し派にして、極力窓を開けない生活をするとしても、
「給気口や換気扇からも匂いが入り込んでくる場合がある」と。

これはなんとか対策ができないものなのでしょうか。

あの、私が訪問していたブログ主様が無事に安住の地を見つけられたのかどうか本当に気になるところです。


実は私が感銘をうけたハウスメーカーさんは、高断熱高気密、環境へ配慮した注文住宅と同程度の性能を誇る「賃貸住宅」も展開しておられます。
本当にすばらしい取り組みで、これからどんどん増えてくると思うのですが、まだまだ数は多いとは言えません。

私がこれを書いていて思い出したのが、
ご存じの方もいるかもしれませんが、ある宿泊施設のことです。

https://www.hatagoya.co.jp

同じようなコンセプトのところは他にあるのでしょうか。
アメリカの映画やドラマによくでてくる「MOTEL」をコンセプトにした、サービスを最小限にした素泊まりの宿泊施設です。
建物の形状や内部構造などを全店舗均一にしたり、原則車でしかいけないような土地を確保することで価格を安くおさえていて、
大きなベッドが2つあり、エキストラベッドも入れられて、
一部屋1万円ぐらいで複数人が宿泊でき、
数年前まで家族で地方の神社などに訪れていた際は、大変助かったものです。

ああ、トップページに「金沢内灘店 閉店」の案内が。
白山ひめ神社にお参りするときに宿泊したところです。
地震での被害で修繕が難しいとのこと、残念です。

また話がそれました。


そしてこの施設の何がいいかと言ったら、ペットが同宿できる部屋があるのです。
私たちがよく利用していたときは、1施設に対し2部屋ペット利用可の部屋があり、ケージなどは自分で持っていかなければならないのですが、
その当時犬を飼っていたので連れて行けるのはたいへんありがたかったです。

施設のすべての部屋をペット可にするとアレルギーのある人が利用できなかったりでそれはそれでたいへんなので、一部の部屋を固定してペット宿泊かにするというのはリスク回避としてうまく考えているなと思っています。


youtubeなどで、古い団地やマンションを、まったく間取り自体を変えるようなリフォームをしたり、「もう自由にしていいよ」ということで入居者本人が日数をかけてペンキを塗ったり自分好みに絵をかいたりしている動画を見ることがあります。

一棟丸ごとは敷居が高くても、たとえば集合住宅の一部を化学物質過敏症の人でも住めるようにリフォームして提供するというのは難しいでしょうか。


【プラン1】
マンションなどの集合住宅の「一部」を化学物質を発生させるものを使用しない部屋として固定して賃貸します。
どうやら香りは「上から下へ」と広がるようですから、マンションの最上階のすべての部屋を化学物質過敏症の方用に固定すれば、「給気口や換気扇からも匂いが入り込んでくる」というのも少なくできるかもしれません。
マンションの棟のどの部屋にするべきかというのは、今ならコンピュータで最適な位置を計算できるでしょう。
それでも他の入居者の権利を過剰に侵害しないように、この部屋の入居者は洗濯物は部屋干しが原則になるかと思います。
窓も流入を防ぐため気密性能の高いものにします。
そうなると湿度の適切な管理が必要です。
換気システムも必要なら特殊なフィルター付きのものにしてもいいかも。

建材、フロアリング、壁紙の接着剤等すべて自然素材か化学物質がごく低濃度の安全性の高いものを使うなどして、部屋自体が化学物質の発生源となるのを防ぎます。
キッチン等の備え付けの設備はどのぐらい化学物質を発生するのでしょうか。
これもEUのものや、もしくは揮発しきった中古のものなど安全なものを選択することができるかもしれません。
過敏症の方の症状のひどさにも段階はあるでしょうが、
入居の際には、家具や日用品の選択において化学物質発生の安全性の考慮に同意してもらい、もちろんタバコは不可
探知機を常設し、化学物質が探知できないような暮らしを心掛けてもらうことが入居の条件です。

これは
マンションオーナーが、環境面に配慮した家づくり、リフォームの技術を提供できるハウスメーカー、工務店に依頼し施行、希望入居者に賃貸する、
もしくは、●ハウスメーカー、工務店がマンションの部屋を借り上げもしくは買い上げてリフォームし、希望入居者に賃貸するという形になるかと思います。
この場合、家賃は他の部屋よりも高くなるかもしれませんが、きちんと安全な数値を目に見える形で保証できれば、合理的な範囲であれば希望する人もいるのではないかと思います。
「田舎へ引っ込まないと」に比べれば、大きく生活を変えなくて済み、よいのではないでしょうか。

【プラン2】
これは多くの自治体がホームページなどで「香害」の注意喚起をしていることから考えたのですが、
マンションの最上階が他の入居者の影響を一番受けにくいと仮定して、
条例などで、『もし入居者が最上階を希望し、自然素材を使ったリフォームを希望した場合、それについてマンションオーナーは原則了承すべし』とするものです。
自己責任になるので「最上階」は必須でなくていいかも。
こんなことできるのかどうかわかりませんが。
本人の診断書提出や業者選定や工法に一定の基準やオーナーへの説明義務を設けてもいいかもしれません。

この場合リフォーム費用は入居者の負担になりますし、どの程度化学物質の低減に成功できるかというのも、入居者自身の希望度合い、業者の選定・施工にかかってきます。
最初にリフォーム費用が入居者の負担になりますが、自分好み、自分の予算で業者を選定できます。入居してからの暮らし方も自己責任で特に制限は受けません。
月々の家賃も特に高くはなりません。
ただしリフォームした結果、窓や配管などから匂いや化学物質が流入して期待した化学物質の低減に失敗してもも甘受しなければなりません。

もし退去時に化学物質濃度を測定し、十分に低い値であった場合、マンションオーナーは、そのまま「化学物質過敏症の人用」として貸すこともできますし、その場合それなりの需要があるかもしれません。
また最初に契約書を交わしておいて、
入居者によるリフォームがその部屋の資産価値を高めたことが確認できて(すごくいい天然木のフロアリングにしたとか 窓を三重ガラスにしたとか)、オーナーがそれを次の入居者にも提供したいときは、いくらかオーナーから退去予定者に支払われるようにすることもできるかもしれません。

プラン1もプラン2もすでに行われているのかもしれません。

特にプラン2はやっているところがありそう。
オーナーさんの心持ち次第ですからね。
そういうのを請け負う自然住宅のメーカーもありそう。

ただ、私は集合住宅の配管についてまったくわからないのですが、
どこかの部屋で洗濯したり入浴したりしてその匂いが流れ込んできたりするのは辛いので、そのあたりがどうなのか。
部屋の壁紙とかは完璧にして、窓も閉め切って生活しているけれど、結局配管の関係で匂いが入って来て辛いというのは避けたいところです。
その辺もなんとかできるとよいですね。


手頃に理想の「賃貸」を求めるのは難しいのかしら


皆が皆、理想の住まいを「戸建て住宅」として建てるのはむずかしいですし、
就業、就職で一人暮らしの世代、
「今頭金を貯めてます」とかの若い世帯、
建て替えの間の仮住まいの世帯、
住んでいた家が古くなって、建て替えよりも売却して賃貸で暮らすことを選んだ老世帯など、
明確に「賃貸派」でなくても賃貸に住まないといけない時期があったりします。

youtubeを見ていると、
インテリアが「昭和」で、なかなか入居者が決まらなかった部屋が、プロがプロデュースして「おしゃれであか抜けた内装」にするだけで即入居が決まったというようなのも見たことがありますし、
たとえば駅から遠め、バス利用、築年数が経っているなどで入居率が低いところは、「化学物質過敏症向け賃貸」は検討の余地があるのでは。

でも本当なら、人気の利便性の高いところであっても、オーナーさんの心意気で、過敏な人が安心して暮らせる、そういう部屋があってもいいと思うのです。


こういうのは、当事者にとっては切実な願いであるけれども、
ビジネスモデルとして成立するかどうかはプロでないとわからないですからね。
入居時にどーんとリフォーム費用がかからない、タイプ1のようなスタイルのものがあれば助かる人もいると思うのですが。

なんだったら1棟丸ごとリフォームできたらいうことないんですけどね。
マンションは難しくても、アパートならできるかな?

最初から「過敏症の方専用」として建ててしまって、「過敏症の方以外は入居できない」とすると、ひょっとしたらちょっとオーナーさんにリスクが大きいかもしれませんね。


ペットを飼いたいという『需要』に対する『供給』は今でも少ないそうだし、

少し前にネットで盛り上がった絶叫マンションに対しても

あら、ついこないだのニュースかと思ったけれども、もう2年前なのね。
やばいわ、はやいわ。いやになるわ。

これも防音や階下への振動などに気を付けて暮らすことにストレスを感じて暮らしている人たちからものすごくウェルカムされているのがよくわかって、
「こんなに『需要』があるのがわかってて、なんで『供給』が追い付かないんよ」という話ですが、
いろいろあるのでしょうね。

家賃の設定の問題もあるでしょうし。

でも高性能な賃貸を用意して、人気で入居希望の問い合わせが多くて「常に空きがない」というのも、大きなリスク回避になるのではないでしょうか。
仲介業者なんか挟まなくても、どんどん埋まる。
オーナーさんも入居者も助かる。

マンションを、「化学物質過敏症対応、絶叫も可、敷金次第では猫も可!」にしたら、「もうここにしか住めない」とかいう人もいそう。


・・・・ここまで勢いで書いて、
ふとgoogleで「化学物質過敏症向け 賃貸」で検索すると、あった。

ただやっぱり供給はまだ少ないのかしら。

公営住宅はどうなのかしら、と思って見てみたら、

他の自治体は見ていないけれど、公営住宅においては、茨城県県営住宅条例で
完成住戸の1割の住戸について、2居室で、ホルムアルデヒドを含む5物質の測定を実施【平成14年度から完全実施】ホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆、又はホルムアルデヒドを発散しない資材を使用(県営住宅は特記仕様書で規定)【平成15年度改正】
って書いてある。

でも、ホルムアルデヒドだけじゃない化学物質が問題だったりしますよね。
上の基準でどのぐらい安全なんだろう。

このように住まいの性能について詳しく公表しているURですが、

https://www.ur-net.go.jp/rd_portal/pnf/sumai/lrmhph000000jx9s-att/sumai.pdf

たしか前述のブログ主の方は、
リフォーム済みのURで数値測定して「住めない・・・」ってあきらめてた記憶が。

で、ホルムアルデヒド等室内環境の測定ですが、茨城県のホームページの下部にあるように厳密にやろうと思うと、10万円もかかるのね。
・・・けっこうかかるのね・・・

本当に重症な方は転地療法が必要なのかもしれませんが、

ギリギリの症状で苦しんでいる方たちが、
今の生活を維持しながら健康を保てるサンクチュアリとしての都市部の賃貸住宅が、これからもっと普及していくと良いなと思うのです。



それにしても、
某化学メーカーがnoteでキャンペーンしているときに
「空気読めよ」って記事ですね。
noteの中の人に怒られるぞ


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