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なんちゃっていねい生活 都会に近い田舎に住もう

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関東の小都市・神奈川県横須賀市在住の文筆家が、なんちゃってな「ていねい生活」の日々を綴ります。スキやシェアしてもらうと面白いことがあるかも!
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#妖怪

産経新聞に『台湾の妖怪図鑑』書評掲載

御報告を忘れていました! 昨日の産経書評欄に『台湾の妖怪図鑑』(何敬堯著、魚儂絵、出雲阿里訳 )の書評が掲載されています。 下記URLからもお読みになれるので、ぜひ! 版元の書誌情報は ↓ 下記から ↓ どうぞ

【告知】「 怪と幽」vol.015

KADOKAWA発行のお化け雑誌「 怪と幽」の15号が発売されました。 今回は温泉特集号、お題も「怪と湯」。ダジャレかよ。 私は加門七海さん×南條竹則さん×東雅夫さんの鼎談「霊なる温泉地 ~文人が惹かれる「湯の力」~」のまとめを担当しています。 修善寺温泉の名門旅館で一泊……ならよかったのですが、大人の事情で日帰り入浴タイムにお部屋をお借りしての収録、でした。陪席者の特権で温泉と美味しいお食事を楽しめた私は役得でしたが。 温泉と信仰の関係や温泉とお化けの相性など、お三方が

癸卯葉月 処暑 四国行 夏休み編その6

廿九日 午後 約5時間の列車旅を経て降り立ったのは今やすっかり秘境として有名になった「大歩危」である。 2度目、22年ぶりの訪問だ。 しかし、前回は自動車で入ったので、駅は初訪である。だが、これだけは確実に言える。トップ画像のじいさま、当時は百パーセントいなかった。 なぜ言い切れるのか。 それは、大歩危に置かれた最初の児啼爺の開幕式に出席していたから、である。 思い起こせば2001年、私は当時知り合ってさほど間もない妖怪仲間たちと、藤川谷に建立された児啼爺の像のオープニング

「怪と幽」14号 記事紹介その三

「怪と幽」14号の御紹介、三つ目は寄稿記事と、編集をお手伝いしている各コンテンツについてです。 まずは「お化け友の会ひろば」に寄稿した「坂東玉三郎 泉鏡花抄4作品」です。 今年が泉鏡花生誕150年にあたるということで、坂東玉三郎丈が主演/演出などを務めた泉鏡花作品が、シネマ歌舞伎で一挙上映されます。 期間は10月20日から11月2日までの約2週間。決して長くはないですが、Ⅳ作品をまとめて鑑賞できるのはめったにない機会なので、万障お繰り合わせの上、劇場に足を運ばれるととても幸

「怪と幽」14号 記事紹介その一

「怪と幽」14号では複数の記事を手掛けたり、著者として登場したりしております。 まず、東亮太さんの新刊にして初の怪談集『夜行奇談』の発売を記念する対談企画にお相手としてお呼ばれしました。 どうしてお前が? と思われるかもしれませんが、実は東さんとはお互いが物書きとしてデビューする前からのおばけ仲間なんです。もう20年以上のお付き合いになります。 東さんは主にライトノベル方面で活躍してこられたので、なかなか私サイドから言及する機会はなかったのですが、今回はなんと妖怪&怪談を扱

『怪と幽』 編集補助記事など

 2013年最後の更新は、『怪と幽』12号で編集補助をした記事についてまとめてご報告。  まず、巻頭イラスト令和画図百鬼はぺいさん作「三途川」。  最初テーマのご提案をいただいた時はもっと宗教画っぽくなるのかと思いきや、ラフを見て仰天しました。なんという迫力、なんというイマジネーション! 今回、背景画を専門とするぺいさんにお願いしたのは「風景の怪」を見たかったからなのですが、想像以上のあの世の光景を突きつけられることになりました。  もうすでにご覧いただいた方もいるかと思い

『怪と幽』 スポットライトは焼酎火 杉本好伸先生編

 ライター仕事最後のご紹介は、東雅夫さんが聞き手のインタビューコーナー「スポットライトは焼酎火」について。  今回お話を聞いたのは国文学者の杉本好伸先生です。  杉本好伸先生といえばお化け周りのみなさんには国書刊行会『稲生物怪録絵巻集成』の編者としてよく知られた方ですね。  また、三次市に行った経験がある方なら、先生が手掛けられた稲生物怪録関係の図録や解説書などを知らずと手にとっているではないかと思います。  今回は、その先生がお出しになった稲生物怪録研究の現時点での集大成

『怪と幽』澤村伊智さんインタビュー

 本日も『怪と幽』12号でのライター仕事のご紹介。  今や日本ホラー小説界の第一人者となった澤村伊智さんに新刊『ばくうどの悪夢』についてお話を伺いました。   デビュー作『ぼぎわんが来る』からスタートした比嘉姉妹シリーズの最新作です。  あの名作ホラー映画を下敷きに「夢」の特質を最大限まで活かした構成は澤村さんならではの力技。同時に今の世相を風刺するのもらしさ、なのかもしれません。  にしても、構成に言及すること自体がネタバレになってしまうタイプの作品なので、記事作りには

『怪と幽』東雅夫×円城塔対談

 『怪と幽』関連、本日もライター仕事のご紹介です。  東雅夫さんと円城塔さんの対談をまとめました。  おふたりの新刊『文豪と怪奇』と『怪談』の刊行を記念して行われた対談ですが、双方の怪談観など、読み応えたっぷりの内容です。また別バージョンが下記で公開されています。併せて読むとより楽しいかと。  いっつも思うんですけど、深い知識と類まれな感性が邂逅すると時の神が生まれるんですよね。それをどれだけくっきり伝えるかがライターの腕なんですが、どうにもまだまだです。読者諸賢には少し

冬至と『怪と幽』12号発売

 冬至です。いよいよ暮れも迫ってきました。  今日はかぼちゃの炊いたんと柚子湯というご家庭も多いことでしょう。  柚子湯は江戸時代の銭湯発祥という説を聞いたことがあります。客寄せの一貫だったようで、これまたコマーシャリズムだったんですね。恵方巻に過敏な向きはこちらもお止しになった方がいいかもしれません(嫌味)。  一方、かぼちゃはというと、これもまた江戸時代に始まったようですが、こちらは夏に採れて冬まで保つ野菜の長寿にあやかる、みたいな験担ぎだったとかなんとか。さらに「運」を

【仕事告知】「ダ・ヴィンチ」7月号 一柳廣孝✕大道晴香対談まとめ

 本日もお知らせし損ねていたちょっと前の仕事の告知です。  今年の総集編ということでご理解くださいませ。  怪異怪談研究会という研究者のグループがあり、そちらに所属する方々がいくつの分科会で研究し、その成果を発表する書籍を上梓しておられまして、本書もその一環として今年の4月に出ました。  それを記念して、怪異怪談研究会主宰の横浜大学教授・一柳廣孝先生と、先生のお弟子さんにして民間巫者研究の第一人者でいらっしゃる國學院大學助教・大道晴香先生の対談が「ダ・ヴィンチ」誌に掲載されま

かぼちゃパイと杉本好伸著『吉祥院本「稲生物怪録」』

 昨日は立冬、今日は皆既月食+天王星食。天体は日々動いておりますね。  本日の特記事項としましては、ハロウィン名残のかぼちゃパイを焼きました。冷凍にしておいた蒸しかぼちゃと冷凍パイシートを使えばベーキング込みで一時間もかかりません。  おやつは欲しいが麓まで買いに行く元気がないなんて時は夏はゼリー、冬はパイに限ります。手間がかかりませんからね。  さて、本日から最近読んだ本、昔読んだ本をランダムに心のまま紹介していこうと思います。(ちょっといろいろあったもので)  初回ご紹

卯月二十八日 【宣伝】「怪と幽」10号発売です。

 北国をウロウロしている間に「怪と幽」の最新号が発売されていました。  今回の特集テーマは「呪術」です。  特集の劈頭を飾る小松和彦先生のインタビュー記事を担当しました。お読みになれば呪術そのものの概略や研究史がざっと理解できるものと思います。  また、呪術とお国柄の関係をわかりやすくお話くださった加門七海さんと角悠介先生の対談のまとめも担当しています。呪術表現の形態と民間識字率の関係など、非常に興味深いお話が満載ですよ。おすすめです。    特集以外では東雅夫さんの「スポ